Twitterで「生きたくないけど死にたくない人へ」という一文を見て、惹かれました。 この一見、矛盾しているような言葉が、この物語を読み進めていく内に感覚的な肯定できました。 作中、そして題名でも言及されている「色」が、まさに当て嵌まるのだと思います。 「夜空は青い」と見えている人が周囲から嘲笑された時、この「生きたくないけど死にたくない人」になる気がします。 でも実は特別でも変でもなくて、ちょっと隣近所に来た非日常くらいなものなのだ、という気持ちになる物語です。
私はそれほど話の深層まで読み取れない人間だから偉そうなことは言えないけれども、それでも面白い作品だ。ラストの話を読んでからまた考察するために読み返すのも良いだろう。何しろ、読みやすく素晴らしい作品だ。
優しく綺麗な文章で綴られた短編集です。触れれば消えてしまうような儚さを持ちながら、その中にも芯の強さを感じます。何気なく過ぎる日常の中で、ふと立ち止まった時に思い出すのは、この作品に綴られた言葉たちかもしれません。全ての話を読んだ後、最後の話を読んでみてください。今まで読んだ話の景色を一変させてくれるでしょう。素敵な作品に巡り合うことができました。この感動をぜひ、あなたにも……
短編小説なのですぐに読めて嬉しいです。仄暗い印象を受けつつも心落ち着いて読むことができます。いつも就寝前に読んでます。