10. 私のベスト9 ※2021/5/23時点

 ほぼ1年前に、その時点でのベスト9の曲を選んでいたので、今年も挙げていきたいと思います。ジャンルは様々、そして今時点の好きな曲です。

 これまでに挙げてきた音楽と重なるところもありますが、アルバムの中から選んだ曲やそうではないものまで色々あります。あなたのプレイリストにはまるものがあるか、ぜひ探してみてください。



1.Flying Lotus / Black Gold

「9.2021年GWを彩ってくれた音楽まとめ」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897097110/episodes/16816452220114766631

でもご紹介したアルバムの曲。Netflixのアニメ「YASUKE」のオープニングテーマということもあり、この楽曲でFlying Lotusを知った人/普段見ないけどアニメを久々に見た人もいるのでは。彼自身が日本のアニメ好きということもあり、本人がノリノリでプロモーションしているのも嬉しいですね(Twitterの名義をYASUKEにしているくらいですから…)。

 Thundercatのファルセットボイス、Flying Lotusのサイケなエレクトロニカの雰囲気が、存分に活かされた曲。アニメのオープニングにあわせて、1.5分ほどしかないのがちょっぴり残念…。この世界観で、5分くらい聴いてみたかったなと思ってしまうほど好きです。


2.Cats The Musical / Memory (Elaine Paige)

 5月の週末に、YouTubeチャンネルThe Shows Must Go On!で、ミュージカルCatsが期間限定で公開になっていました。この曲は、グリザベラという孤独な猫が歌い上げるエモーショナルなナンバー。これまでの彼女の生き様を思うと、涙無くしては聴けない…。劇団四季のミュージカルで初めて聴いた時はもちろん、何度も涙腺を緩ませた音楽です。

 実写版Catsは見た目の印象で酷評されがちですが、この演目、最高に良い音楽が揃っていますね。(実写版で新たに加わった「Beautiful Ghost」も素晴らしいです。)捨て曲がないとはまさにこのこと。音楽家Andrew Lloyd Webberと演者の才能が、見事に融合していると改めて実感します。


3.Keaton Henson / Limb

「6.2020年ベストアルバム15選」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897097110/episodes/1177354055430398312

でご紹介したKeaton Hensonの新曲です。

 また…また貴方はなんという曲を…という、畏怖の念に近いものを感じます。段々と自分の体が剥がれ落ちて行く喪失感、誰かを求めて孤独の森を彷徨うような、誰かの元へ落ち着くために歩くような、そんな優しくも寂しい曲。これぞKeaton Henson、といった1曲です。

 彼は個性的なグッズも出していて、先日見かけたのは「THESE PENCIL CURE WRITERS BLOCK(創作活動に行き詰った人を治す鉛筆)」で、創作結果よりもプロセスを楽しむためのもの、というコンセプトです。4本セットで、「待てど暮らせど来ない」とか「うまく行くまで書く」とか英語で書いてありました。そういうところだぞ…と思いながら、私はそれを眺めていました。


4.YOASOBI / 優しい惑星

 ゴールデンウイークの後半で、アニメ「Beastars」を一気見した結果、この曲を聴くたびに涙が出そうになる頭になってしまいました。エンディングテーマだったのですが、歌詞の内容やエンディングで流れる映像(MVでも使われています)がもう本当に……。後述の「MARS RED THEME」と同じで、ちょっと、アニメの内容を思い出して感極まってしまうので、不意に聞くと泣いてしまいそうで怖いですね。


5.MARS RED THEME

 2021年春アニメ「MARSRED」の1話OPで流れ、その後もいい場面で流れる度に、多くの人の涙腺を崩壊させているであろうこの曲。切ない旋律が管楽器の音色で響いてとても好きですし、他の楽曲(「覚醒」や「Widow's Lament」)にもこのメロディが使われていて、その度にハッとして泣きそうになります。曲がいいだけでなく、やはりアニメ1話の内容が何度もフラッシュバックするせいでしょう。音楽って、曲そのもの以上の思い出や記憶を一緒に連れて来てくれるところが、いいですね。


6.Mini Trees / Slip Away

 これまでに、「6.2020年ベストアルバム15選」と「9.2021年GWを彩ってくれた音楽まとめ」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897097110/episodes/16816452220114766631

でご紹介しているので、どれだけ好きなんだという感じですが。何せ、今の季節(春~初夏)との相性がとてもいいのでお許しください…。

 日の出ている時間のお散歩、気分が良い日陰や風通しのいい室内で聞くのがとても心地よいです。そういうシチュエーションの時、一番に頭に浮かんでくることが多い曲。透明感もあれば、掠れた感じもあるボーカル、遠くまで響く木漏れ日みたいなギターの音色……。後述のJodanaと同じく、Snail MailやJay Somが好きな人(例:私)におすすめの楽曲。この曲に限らず、アルバム自体が本当にいいです。


7.Jodana / I'll Take It Boring

 こちらの楽曲を含むアルバムは、「9.2021年GWを彩ってくれた音楽まとめ」でご紹介しています。その1曲目になるこの楽曲、お散歩を始めようかなと思った時、頭にふっと最初に浮かんでくることが多いのです。

 ただ、先述のMini Treesと少し違うのは、どこか漂う孤独感や擦れた感じ。曲名を見ればまあそうなんですが、この不安定な感じを思うと、日の出より日の入りの方が向いているようにも思います。散歩の時は、行きにMini Trees帰りにJodanaという組み合わせが多いです。


8.RY X, Ólafur Arnalds / Oceans

 大好きなピアニスト、コンポーザーのÓlafur Arnaldsと、RY X(ライ エックス)のコラボ楽曲。日の影った海辺を歩くMVも美しく、RY XのハイトーンボイスとÓlafur Arnaldsのピアノの音色の混じり合う景色は本当に癒されます。

 この楽曲、レコードパッケージは使い捨てプラスチック未使用、海藻が使われているとか。まさに海への賛歌!神々しくもあり、身近に感じられるところが、人間と自然の距離感だなあなんて思ったりもします。


9.Daði og Gagnamagnið /10 Years

 日本時間 23日4時~に開催された、Eurovision 2021グランドファイナル(年に一度、欧州放送連合(EBU)加盟放送局によって開催される、音楽コンテスト)で見て気になったグループ。アイスランド代表の6人組で、ボーカルDaði Freyr(ダディ・フレイル)とパフォーマンスチームGagnamagnið(英語ではthe amount of dataと言う意味らしいです)によるパフォーマンスはとても面白かったです。

 まずこの人達、コスチュームがシュール。全員、ピクトグラムで描かれた肖像画の印刷された、緑色のスウェットを着ています。そして繰り広げられる謎ダンス。MVも見ましたが、チープな特撮みたいな雰囲気がとてもシュールで好きな世界観です。(他の曲のMVも、やっぱりシュールな謎ダンスが多くて良いです。)

 肝心の音楽は、BjörkやSigur Rós、Ásgeirといったアイスランド音楽のイメージとは異なり、柔らかなボーカルとエレクトリックな音色によるポップな雰囲気。とっつきやすさもありつつ、飽きの来ない楽しい楽曲が多いので、これからも色々聞きたいですね。



 今好きな楽曲9つ、挙げるのはなかなか楽しかったです。また思い立った時には、こうやって振り返って行きたいと思います。

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