本題?
「星野源」は死んだ。
(「ニセ明」はおそらく健在)
自分自身のアイデアを葬ることで、新たな境地に彼は挑むのだった。ドレスコーズの志摩遼平も似たようなことしてたな。
こういうわけで、星野源改め「Gen Hoshino」は新たなEP『same thing』を発表するに至ったのである。なぜ彼の名前がアルファベット表記なのかというと、曲が全体的に海外向けになったのだ。英語で歌う源ちゃん、180度方向転換した作品、導き出される答えはただ一つ。売れなかった。
個人的には、この曲って星野源が歌わなくてもよくね?とか正直思った。だが違う。これを歌っているのはGenちゃんであり、源ちゃんではないのだ。ふたりはもはや別人である。
やっと本題。長くて飽きた諸君、なんとか耐えて懸命に読み進めた哀れな読者たちよ。お疲れ様。残念だがすぐ終わる気がする。
2曲目「さらしもの」、これは現在の星野源が「星野源」というキャラクターのこれまでの軌跡、一生を振り返る楽曲となっている。前回説明したように源ちゃんはぶっ壊れてしまった。いつでも同情してくれるような曲を提供し、暗い雰囲気をどこか抱えたままテレビに映り続ける。並大抵の精神じゃできない。しかも厄介なことに、それが彼のウリとなってファンにずっと求め続けられていたことなのだ。
「same thing」のサビで彼は私たちに大声でファッキュー!!と叫んだ。この時ほど彼にとって気持ちの良かったことはないんジャマイカ?(唐突なボケ)
そんな源ちゃんはこれまでの「星野源」という男がどんな人間だったのか、テレビで笑顔を携え、かっこよく歌うその裏には何を秘めていたのか。それらを赤裸々に語る。「さらしもの」として。
MVは源ちゃんとコラボしているPUNPEEの二人がお洒落なアニメとなって現れる。これまでの自分をデフォルメ化したなんとも皮肉な演出だ。
ファンであればあるほど、彼の思いが突き刺さる曲。決してネガティブな曲ではないのだ。彼は世間にさらされることがどういうことか理解し、それでも前へ進む。
だってさらしものだけの夢があるだろう?
なまけた朝が今日も彼の歩みを照らす。
「さらしもの」 GenHoshino(星野源) について ぺんぎん K @kawarasoba
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