ROUTE8 「ケンタ」をさがしに行きます
うちでお昼ご飯を済ませたあと、
「ケンタの写真ってある?」
ちっちゃい写真が一枚だけ。スマホに入ってる写真を見せると、折賀くんは自分のスマホでそれを撮影して、誰かに電話し始めた。それから、知ってる限りケンタのいた場所を教えてほしい、と言ってきた。
ケンタは、一週間くらい前にわたしが通う「
それからやっと「飼い主が捜してるかもしれない」ことに気づいて、先生に報告。先生は、動物愛護センターへ連絡したけど、まだ誰からも連絡がないらしい。
わたしは、もし飼い主が現れなかったら、うちで飼ってもらえないかって、お母さんにお願いした。お母さんは写真を見てOKしてくれたけど、どっちにしても一度動物愛護センターへ連れてくことになった。
なのに、おととい震度四の地震が来て、ビックリしたケンタは学校から飛び出してしまった。
「できたぞ、ケンタの写真」
折賀くんのスマホを見ると、そこにははっきり可愛いケンタの正面からの写真。
「えー、これどしたの?」
「俺の仲間が、町中の監視……いや、なんでもない」
写真が用意できたので、これを色んな所に持ってったり、ネットの掲示板にアップしたりするんだって。
わたしは折賀くんと一緒に、動物愛護センターや警察に行って、話を聞いてもらって、写真を置いてきた。お話したの、ほとんど折賀くんだけど。
「次は、動物病院か、学校にもう一度行くか、だな。どっちに先に行くか」
「またぴょーんって空飛んでいかないの?」
「あれは、誰かに見つかったら俺が捕まる」
フツーに歩いていくしかないか。残念!
●・○・●・○・●・○・●・○・●・○
【どちらか選んでね!】
◆「片水崎動物病院」へ行ってみる
⇒ROUTE10 誰かがずっと眠ってる
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897049162/episodes/1177354054897224649
◆もう一度「片水崎第一小学校」へ行ってみる
⇒ROUTE12 なんだかわかんないけど、走れ!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897049162/episodes/1177354054897224783
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます