第76話 ひまわり

1970年のイタリア映画です。


まず監督をご紹介したい。


この「レネの映画の旅」の2作目でとりあげた、「自転車泥棒」などで有名な名監督である。名を、ビットリア・デ・シーカといい、もともと俳優でもある。

私は他には「靴みがき」くらいしか観ていないが、名作を数多く手がけた。

そこのところ、ウィキペディアではこう書いている。


カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭の最高賞に輝き、アカデミー外国語映画賞も受賞した。俳優としてもアカデミー助演男優賞にノミネートされている。

(ウィキペディアより)


次に音楽だが、「ティファニーで朝食を」「シャレード」など、沢山のヒット曲を世に送り出したヘンリーマンシーニ。


私はスタッフ、キャストを殊更知ったように紹介するのが好きでなく、あまり書かないのだが、「ひまわり」については何故か書くのである。

なぜだろう。


主演はご存知マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンである。


で、これだけ役者がそろって、たとえば作家の小池真理子さんなどは、短編の作中においてはっきり「名作」と断言しておられるし、あまりにも有名な映画で、人気も高い。


しかし私は今回数十年ぶりに見てみて、今ひとつだなあ、と感じてしまった。


まず、前半の2人のラブシーンなどは演出も粗く、粗雑で品がない。


巨匠の映画にこんなケチをつけていいのか分からないが、そもそも物語も、アフリカ戦線に行きたくないから休暇を取るために結婚するとか、精神病を患ってる演技をするとか、それはイタリア的なのかもしれないが、見ていてちょっとなあ、となってしまうのだ。


これ以上は巨匠の映画に文句を申し述べたくないので、私見はこの程度でやめておきたい。


皆様はどう思われただろうか。


この「映画の旅」を書き進めるにつれて、私の鑑賞眼が鍛えられたのか、少し辛口の部分が多くなってきたかもしれない。


でもまあ、ステキな音楽と共に、充分楽しめる良作であることには間違いないと思う。


偉そうなことを書いて、ごめんなさい。

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