解説を読んで色んな見方があるんだなと思いました。チェリストからの職業替えとか、夫婦の関係とか、一度失くしてからの再生も感じる映画でした。
あと、女優さんの名前分かりませんが、葬儀社の女の人がよかったです。
作者からの返信
夫婦の関係については、私も色々感じたのですが、ちょっと書ききれませんでした。
あと、葬儀社の事務員さんみたいな女の方、あの人私も良かったです。
役柄としても、あの方が
小樽だかどこかへ6歳の子供を捨ててきた、だから最後にもっくんに、父親に会いに行って! と強く勧めるんですよね。
関係ないですけど、きょう小津安二郎監督の「東京物語」を観ました。
30年くらい前に見た時とあまり印象は変わらず、私は秋刀魚の味の方が良かったです。
できれば近いうち、ブエノスアイレスを観てみたいと思っています。
この映画。もっくんの納棺師としての仕方が、指先から神経が行き届いて、まるでダンスをしているように、優雅で美しいですよね。
どこかで、彼は著名な納棺師の方法を、学んだとか書いてありました。
作者からの返信
そうかもしれませんね。でないと、あんなに研ぎ澄まされた仕事ぶりを再現できないでしょう。
映像は、私はどうということもなかったけど、音楽と物語は大好きです。
コメントありがとうございます。で、あ? マリーナ登場の時間?
おくりびとで一番印象に残っているのが、社長ともっくんでふぐの白子を食べているシーンなんです。
社長が「これだってご遺体だよ」って言うんですよね。
レネさんが『死者というものの尊厳を描くことによって、結果的に生というもののの尊さ、かけがえのなさを描くことになった』と書いてくれていますが、白子のシーンもそうなんだろうなって。
健康で生きていると、死を遠くに感じがちですが、肉や魚など死んだものを食べている。わたしたちは死を食べて生きている。
社長の「困ったことにうまいんだな」って台詞がありますが、死を怖いものに捉えがちだけれど、牛が死んだ肉はおいしい、困ったことにね。って感じで、死はとても身近にあり、困ったことにとてもおいしくて、死を食べることで生が繋がっていく。
メビウスの輪のように、死と生がぐるぐるしている感じがしました。
おくりびとはこの他にも、夫婦の絆や親子関係や生き方死に方を考えさせてくれるいい映画ですよね。
作者からの返信
遊井そわ香さま。
おっしゃるシーン、何となく覚えてます。
今にして思うと、この映画の中で、食べる、というのも重要だったかもしれませんね。
おっしゃる通り、死はとても身近にあり、困ったことにとてもおいしくて、メビウスの輪のように、死を食べることで生が繋がっていく。
この映画の重要な要素かもしれません。
よく不思議に思うのは、なぜ、生のあるものしか食べられないのか、ということです。私たちは命(死)をいただく。そして生を得る。考えてみると、とても不思議なことですよね。
そしておっしゃる通り、夫婦の絆や親子の関係、生き方死に方など、色々な副次的主題が詰め込まれた、質の高い映画だったと思いました。
そわ香さまのコメントは、いつもそのことを書き足したくなるような、内容の濃いもので、本当に嬉しいです。
もちろん、そんなコメントじゃなくても大歓迎なので、これからもよろしくお願いします。
ありがとうございました。