母へ
高石すず音
母へ
今年は花屋の店先まで静かで
なんだか不思議な気持ちです
美味しくできた炊き合わせも
塩を入れ忘れたハンバーグも
また食べたいな……また会いたいな
子育てに夢中だったとき
愛読していた英才教育の本を
ビリビリに破いて捨てた
夫婦関係に悩んでいたとき
苦しい胸の内を綴った詩を
「面白くない」と扱き下ろした
そんな娘が大人になったとき
「一緒にいると嬉しいね、楽しいね」
と手紙をくれた
辛くて投げ出したくなるときもあるけれど
あなたがくれた人生
まだ頑張れる気がします
いつまでも元気で幸せに
お母さん、ありがとう
母へ 高石すず音 @takaishi_suzune
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます