第10話 君にこの想いを伝える!
でもここまできたら……。
もう言うしかない。
多分嘘つき女とか最低な女だと思われるかもしれない。
それでも。
頑張れ、私!
「私は今も昔も本を書いてる君が大好きなの! それで今度は本と私の両方をしっかりと大事にして。本と向き合ってない君は君じゃない。だから今度は……私を君の作品のヒロインにしてください。そしたらいつまでも現実の世界でも本の世界でも一緒にいられるから」
戸惑いの色で君の顔が支配される。
やっぱり……ダメだったか。
でもありがとう……私の最後の想い聞いてくれて。
「えっ? でも朝葵は彼氏と登校してた……よね?」
「えっ? あれは友達。私が好きなのは……」
もしかして勘違いしてるのかな。
って待って。私。
身体が勝手に動いちゃう。
まだ心の準備が……。
本能が理性を支配した瞬間だった。
私の唇が君の唇に重なる。
心臓の鼓動が高まる。
――ドクン、ドクン、ドクン!!!
ばか!!!
何やってるのよ私。
ダメだ。恥ずかしくて君の顔を直視できない。
自分でも鏡で見なくても分かるぐらいに顔が真っ赤になった。
周りの音は消え、君の高まった心臓の鼓動が私の胸に伝わってくる。
それだけじゃない。
私の心が求めていた物――安心を君が与えてくれる。
えぇーい!
こうなったら!!!
「ぷはぁ~。これでも私の気持ち伝わらないかな?」
死ぬほど恥ずかしいけど君の顔を直視して最後の大勝負にでた。
私の胸が君の身体にあたってる事は……。
私のドキドキもやっぱり伝わってるのかな……。
すると君は顔を真っ赤にしてこう答える。
「……大好きだよ葵。もう一度やり直そう」
これが私の新しい道。
そう。私は私の道だけじゃない。
本当の私は君と一緒の道を歩みことを望んでいる。
私の心の中から不安が消えていく。
もう一人で抱えなくていいんだ。
私の心が叫んでいる。
今も昔も変わらない本当の気持ちを伝えるべきだと。
「私も大好きだよ。本と向き合って生き生きとしてる××君の事がね!」
それから二人は春の桜の木の下で手を繋ぎ歩き始めた。
終わり
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【後書き】
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
どうでしたか?
失恋から始まる恋物語は?
とは言っても葵saidのストーリーと言うだけで、前作と物語の進行は変わりなかったと思いますが。(原作:もう僕の隣には君がいない、だけど今は違う君がいる)
もし何かしら思って頂けましたら、応援コメント、レビュー等で教えて頂けるととても嬉しいです。
【ちょっとだけネタバレ的な奴】
タイトルの意味通りの展開です。
失恋して一人になったヒロインが彼と復縁。
ただし復縁する前の彼と復縁した彼は違う。
復縁前は一人の彼氏として、復縁後は一人の彼氏、そして一人のWeb小説家として
【最後に】
連載中の
・とりあえずカッコいいのとモテそうなので弓使いでスタートしたいと思います【ゲームだけでなくリアルでのツンデレ幼馴染シーンもあります】【最高日間現代9位】
・古き英雄の新たな物語
完結済みの
・もう僕の隣には君がいない、だけど今は違う君がいる
・無垢を演じる嘘つきな君が好きな僕に一度だけチャンスをください
共々今後とも末永くよろしくお願いいたします。 みつかげ
葵sideストーリー もう僕の隣には君がいない、だけど今は違う君がいる 光影 @Mitukage
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます