エピローグ

 声が聴こえる。

 叩きつけるような、寂しそうな声まで。


「、レディア!き、気が付いた?」

「に、ニルヴァーナ、ラグナロクも気が付いた!今アスクレピオスが機能確認してるけど今の所異常はない、レディア!……レディア、ちゃんと意識はあるか?目が開いているだけ、とかじゃない……よな?」

「……レディア。何か、言ってくれよ。」


 機械が……人間の形をした機械が喋ってる?


「ど、どうしたの?何処か……悪い所でも?」


 そぉ~っと手を伸ばしてみれば直ぐ傍に居た女性型のアンドロイドがその手を握ってくれる。


「……?」

「……レディア?」




 呼ばれている気がする。

 あちらこちらでファンの唸る音と機械が悲鳴を挙げる声が響き渡る。


「、ラグナロク。聴こえているか?」

『……聴こえている。』

「……随分なお寝坊さんね。寝心地は良かったかしら?」


 こいつらも……AI?何故、アンドロイドの中なんぞに……。


「……?ラグナロク、大丈夫か?数値上は異常を見られないが……お前、こんなに大人しい性格じゃないだろう?」

「……返事、しなさいよ。またスリープしてるのかと不安になるんだから。」




「私は一体誰で貴方達は誰なの?」

『俺は一体誰でお前達は誰なんだ?』

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劣っているのは人か、機械か 夜櫻 雅織 @guitarandcat

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