幕間コラム8(麻薬)

 長い物語にここまでおつきあいいただき、ありがとうございます。


 幕間コラムもこれが最後になります。(でもたぶん、「あとがき」は書くはず)

 南米カルテルが出てきて、タイトルに「コカ畑」とついているのに、これまでコカインはあまり物語に登場しませんでした……が、最後に重要な小道具として出てきます。そこで、最後のコラムは麻薬について。

 私自身は試すどころか触ったことすらありませんので、あくまで耳で得た知識です。本当の恐さを肌で知るわけではありません。それは一生知らなくていい類の知見なんですけどね。

 念のため一言、「麻薬ダメ、ゼッタイ」



0.おおまかな分類

 まずは、植物由来のものと、化学的に合成できるものとに分かれます。

 コカインはコカ、ヘロインは芥子けし(アヘンもモルヒネも芥子)、マリファナは大麻が原料。

 覚醒剤は漢方薬から成分抽出したらしいですが、化学的にも合成できるようです。ほか、合成麻薬と呼ばれるものがいろいろ。

 別の分け方では、神経を興奮させるもの(アッパー)と、抑制するもの(ダウナー)と。いずれも、幻覚や妄想が出ることがあるそうです。


1.コカイン

 これは興奮系アッパー

 南米原産のコカの葉から作られる麻薬です。生産地が中南米ということもあって、主消費地は北米と欧州。日本ではあまり盛んではないようです。

 コカの葉からまずコカペーストを作り、それを精製してコカインにします。コカペーストにするまでが現地農民の仕事。現地では、疲労回復のためコカの葉を噛んだり、コカ茶にして飲むこともあるようです。この程度ならば依存性は低いのでしょう、きっと。

 元々は南米先住民が疲労回復・滋養強壮のため、あとお祭りの際などにコカの葉を服用していたそうです。それを医療に利用しようと精製されたのがコカインの始まりです。コカ・コーラも、元は医療用(抗鬱・ヒステリー)でした。(今はコカ・コーラにコカインは含まれていません)

 摂取すると気分が高揚し、多幸感が得られますが、効果が短いため頻繁に摂取することになるようです。血管を収縮させ、心臓や脳に負担をかけることもあるそうです。


2.ヘロイン

 芥子の実から作られる麻薬。中国、東南アジア、インド、中央アジアなど幅広いエリアで生産されています。アヘンも芥子由来です。医療用に開発されたのが、モルヒネとヘロイン。しかしヘロインは麻薬としての効能が大きかったために、その後非合法とされました。

 ちなみに、ヘロインの名は、英雄ヒーローから来ているそうです。治験で服用した者が「英雄になった気分だ」と言ったからだとか。


3.マリファナ

 麻の一種から作られる麻薬で、合法とされている国もあります。依存性は比較的低いそうです。ただし、幻覚・妄想等の副作用はあります。そもそも日本では非合法ですので、やっちゃいけません。

 別名は大麻。


4.覚醒剤

 元々は麻黄という漢方薬から抽出した成分が原料ですが、いまは化学的にも合成できるようです。戦前の日本では「ヒロポン」という名で合法的な薬として流通し、戦後もしばらくは合法でした。兵士や、労働者の疲労回復・戦意高揚のために使われていたそうです。幻覚・妄想等の副作用と、高い依存性があるのでとても危険です。


 念のためにもう一度――麻薬に手を出してはいけません。ダメ、ゼッタイ。

 ところで昔のフレーズは、「覚醒剤やめますか? それとも人間やめますか?」でした。こっちの方がインパクトありますよね。「ダメ、ゼッタイ」ってなんだか耳触りが良すぎて、ほんとにめる気あんのかあ? って思ってしまうのは世代がふるいせいでしょうか……。



さあ、次から始まる『罪の女の歌編』では、コカインが重要な役割を演じます。いよいよ最終章。それぞれの恋は、運命は?? 最後までおつきあいいただければ幸いです。


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