1章まで読了しました。
各キャラがそれぞれの設定と考えで動き、それが破綻もせず綺麗に纏められていて、いい作品だと思います。
ーーなのですが、気になった点があって、ちょっと引っ掛かりがありました。
それが、霧亜関連。
まず、霧亜がモノローグでこちらに語りかけてくる。
この手法はよくある書き方なのですが、露骨に過ぎる気がします。
この作品では妹と兄の視点が切り替わりながら話が進むのですが、智奈視点は普通のモノローグの為、それが余計に顕著にさせてしまっているのかもしれません。
このせいで、「霧亜は作品のキャラとして動いているだけなのでは」という思考がちらついてしまい、素直に没入出来ませんでした。
これがデッドプールみたいな「そういうキャラ」もしくは「他人に語りかけるような思考をするキャラ」であれば、まだ納得いったかもしれませんが、どちらもこの作品に合いそうにないように思いました。
次に、霧亜の活躍が微妙。
霧亜は作中でも「優秀な魔術師で、かつ体術師の混血で強い」という設定です。
ネタバレに繋がるので多くは語れませんが、体術師の力に関しては設定上出せないのはしょうがないとして、ハンデがあったとはいえ終始敵に圧されている印象が強いため、首を捻りました。
「優秀」と「強い」は別物とはいえ、最終的に引っくり返されてもいいので、せめて互角か、ちょっと有利くらいには渡り合って欲しかったかなぁと思います。
特に彼の目標を考えると戦闘能力は必須に見えるので、「どうなんだろ? これ……」とは思いました。
とはいえ、内容は続きが気になるくらいには面白いのでこれ以降に期待、といった評価です。
以上です。長文、失礼しました。
物語で、この世界の住人でないことが判明する智奈は動揺することなく事実を受け入れてしまうところが現代の子供の性である描写は何とも切ない。
また、謎の転校生として兄、霧亜が登場したあといじめが発生する。そのいじめを皮切りに物語はそのいじめの結末へと進んでいく。
第一章1-10まで読了
おもしろいですね。小学生でありがちな日常に非日常を組み込むのは、私自身、子供の頃からアニメや児童図書からかなり見てきましたが、いわゆるこの世界ではありえないチート能力が見え隠れする塩梅が描かれています。
その能力がバランスよく描写されているのは、作者から伝わる熱量が感じられます。
企画の関係でキリのいいところまではありますが、時間が許すのであれば、引き続き物語を追っていきたいと思える作品でした。
良い時間の消費をさせて頂きました。★3つです。