テレビを見ていたら、タレントが面白いことを言って、画面の向こう側がドカンと盛り上がった。ついつい、視聴者の自分も笑ってしまった。この作品には、そんな“たわいのないユーモア”があります。自分には関係ないのに、聞き続けてみたくなっちゃうし、無意識に“そうじゃないでしょう”と心の中でツッコミを入れてしまう。この作品は小説というよりも、たまたま聞こえた会話を、無関係の人間として楽しむ、個性的な暇つぶしにうってつけだと思います。