11話 三人麻雀
「あっ、それロンです。立直、断幺九、門前清自摸和、ドラ3。6翻、跳満」
「えっ……? いや、嘘でしょ?」
東一局目から跳満って嘘だろ……。
俺はあのあと、もう一度詳しくルールの方を読み直した。
というか、ルールを読んでたらロンされた。
ちなみに、ルールはこんな感じだった。
三人麻雀となった場合、以下のルールを適応する。
東家、南家、西家でゲームを行う(常に北家は居ない)。
東一局~南三局の東南戦。
萬子の二~八は使用しない。「北」は全員役牌にはならない。「チー」はできない。
ツモアガリ時は、北家分の支払いを二人で折半する。
最初の持ち点は一人35000点とする。
ペア打ちとなった方は点数をそのまま、ペア打ちとなってない方は二人の合計の3分の2とする。(割り切れない場合、少数第一を四捨五入とする)
今の俺たちの点数は17000点となった。
というか、俺は最初西家だった。
で、ロンを決めた方は東家で親だったから、より点数をもってかれた。
今の点差は41666点。つまり、最初からピンチになってしまったわけだ。
というか、ドラ3の原因は完全にマリーにある。
東一局が始まって最初のツモ牌で、白を引いた。しかもドラ牌だった。
そんなわけで、白を残そうとしたら、
「なによこの牌。印刷ミスかなんかかしら。まあ、いらないわね」
そう言って、ドラ牌の白は川に流れ、それをポンされたというわけだ。
とりあえず、マリーにはなにもしないように言い聞かせた。
で、そのあとルールを見ながら続きを打っていたら、ロンされてしまったわけだ。
「えっと、次に進んでもいいですか?」
「えっ、あっ、どうぞ」
さて、どうするか……。既にもう、大差がついている。
正直言って、もう諦めたい。ただ、さすがにマリーが許してくれるんけもないからな……。
そして、麻雀が始まる。
ちなみに、麻雀は実際に牌を使ってやるのではなく、画面を使ってやっている。
配牌は──
「立直っ!」
とりあえず、これでダブル立直はついた。そして、両面待ちだ。
ざっと見た感じ、ダブル立直、平和、赤ドラといった感じだ。今のところ4翻だ。
両面待ちなわけだし、これは一発がつくかもしれない。そすれば、まだ未来はある。
東一局でロンされて、しかも跳満だったときは絶望しかけたけど、これならまだなんとか巻き返せるかもしれない。
結局、一発はつかなかった。
ただ、変わりにドラ2がついた。
途中で、爽やかじゃない方が暗槓してくれたおかけで、ドラ牌が増えた。
このおかげで、今は丁度ドラ2がついて、6翻になった。
これでロンできれば、割と巻き返せる。なんとかなる。しかも、親も流れることになる。
「あんた、結構麻雀を打てるのね」
「そういうお前は打てないのな」
「し、しかたないじゃないっ! だって、試験にそういう系のはでてこないもの。まあ、トランプとかならできるけどね」
まあ、
つまり、A
「あんた、A
「えっ、まあ、思ったけど……って、それロン」
俺たちが適当な会話をしてると、爽やかな方が出してくれた。
裏ドラが2牌ものってくれたから、これで8翻になった。
つまり、倍満で16000点。俺の点数は33000点となった。そんなわけで、点差は15000点。
ここまで点を巻き返せたわけだし、なんとかなる。いや、なんとかできる。
「はあ、これだからE
「お前が貴族なのはわかってるよ。てか、今ロンしてあがって気持ちよくなってたんだからその余韻を楽しませてくれよ!」
「お二人って──いえ、なんでもありません。えっと、次を始めていいですか?」
「あっ、はい。どうぞ」
そうして、東二局が始まったのだった。
あのあと、紆余曲折あって、俺の点数はピッタリ0点になっていた。
このせいで、立直もできなくなった。
というか、あれから全然和了できなくなった。なんというか、二人が息の合った打ち方をするせいで、俺の親番は一瞬にして流れた。
というか、4順目あたりで片方が立直をしたときに、あたり牌をもう片方がすぐに出すなんてことをされた。
そのあとは、俺がE
そして、今は南二局が始まったところだ。
「今、0点じゃないのよ! あんた、まさか調子に乗ってたわけじゃないわよね?」
「そんなわけないだろ! なんか、和了できなくなったんだよ」
「う〜ん、そういうことなら、もしかしたら、相手が
「
確かにそれはあるかもしれない。
ただ、そんなことを考えてられるほど余裕はない。
それに、今の手牌には既に、ドラ3はあるし、いいところでは、ある。
とにかく、今回は和了しないといけない。そうしないと、確実に終わるから。
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