あまりに現実的な…
@yhomare
第1話あまりに現実的な…リアル
深夜1時。ベランダで静かに降る雨を見ながらゆっくりと燃える煙草をふかす。白く濃ゆい煙を少し冷たさを感じる夜風がさらっていく。
なんてね。こうして、どうでもいいことにもロマンチックに表現にすれば、少しは非日常が味わえる。
…おれの名前は、古谷暁人。
職業「料理人」。物心ついた頃から作るのが好きだったおれは、料理の学校に通いこの仕事につき、いつか自分でお店を出すのを目標としている。
飽き性で好奇心旺盛なおれは、色んなことをやってきたが、ある時すべてに飽きた。
それは、上には上がいて、時間も金も許された分だけしかない現実生活においてすべてが限界があると知った時だ。
まぁ、仕事も自分の生活もすべて捨てて夢中になれば、なにか変わるかもしれないがそんなリスクかかることを、だれがしようと思う?
仕事を辞めれば、収入がなくなり、彼女に捨てられ、友達からは下に見られる。
贅沢な食事も、遊びもなくなる。
でも、そんな誰もが過ごす日常にさえ、飽きる時がきっとくるかもしれない。
きっと俺が欲しいのは、リアルな非日常だ。
ー閑話休題ー
深夜3時。
非日常に逃げる為ゲームを寝るギリギリまでやり、いつも通りベランダで煙草を吸って寝る俺に悲劇が起こった。
「ジリリリリー」強く高い音で鳴り響く警報機の音と、酷く燃えるような暑さに起きたおれが見たのは
部屋の天井まで燃え上がった火だ。
囲まれたおれは、逃げ場をすでに失っていた。
「なんだよ。これ…」
そのあとは、一瞬だった。
どうするかを考える時間も与えず燃え尽きた天井が崩れ落ち、おれは、下敷きになった。
アパートは、全焼。発火原因は、完全に消せてなかったおれの煙草だった。
「古谷暁人 転生しますか?」
暗闇の中で声が響く
「転生しないを選んだ場合そのまま魂は消滅します」
状況を理解するのにさほど時間は掛からなかった。おれは死んだ。
そして転生するかどうかを聞かれている。
単純する答えだ。
まだ生きれるなら
いや、新たな世界でやり直せるなら
今までの人生、つまらないと思っていたことも変えられるなら!…
転生した先に希望をもってみようじゃないか。
…「転生します。」…
全身を光が包みこんだ。
そこから先はまるでゲームみたいに自分自身の設定をした
容姿、名前、職業、基本的に現実世界をベースにした。こだわりがないからね。
「スキルを付属します。ステータスは、ご自分で確認下さい。それでは、転生します。」
え、スキルって何?
てかどうやって確認とかするんだよ?
なんかあっさりすぎないか?
聞く暇を与えず新たな世界にすぐに転生された。
あまりに現実的な… @yhomare
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