奴隷秘書

木谷日向子

奴隷秘書

人物


六丘慎樹(ろくおかみつき)(60)社長

秋川麗子(あきかわれいこ)(25)秘書


〇社長室・中

   社長机の椅子に六丘慎樹(60)が座り、その前に秋川麗子(25)が立っている。

   麗子、六丘に頭を下げ、両手に持った封筒を渡す。

   封筒には、「辞表」と書かれている。

   顔を上げ、満面の笑顔の麗子。

麗子「今までありがとうございました」

   辞表の封筒を真顔でじっと見つめる六丘。

   両手で封筒の端を持つと、縦にびりっと破る。

   唖然とする麗子。

六丘「却下」

麗子「は……?」

   麗子、一歩前に踏み出す。

麗子「どうしてですか……」

六丘「君を辞めさせるつもりはない」

麗子「なんで……」

六丘「うるさい。これは決定事項だ。ずっと僕の秘書であり続けろ」

   麗子、俯き、両拳を握りしめる。

麗子「もう……もうたくさん」

   麗子、踵を返し、出口へ向かおうとする。

六丘「待て。どこへ行く」

   首だけ後ろを向き、六丘を睨む麗子。

麗子「このまま出て行きます。もう二度とここへ来ることはありません。無断欠勤が続けば、あなただって解雇せざるを得ないでしょう」

   無表情でじっと麗子を見つめる六丘。

   六丘、溜息をつき、右手を額に当てると立ち上がる。

六丘「(小声で)……馬鹿な女だ」

   六丘、麗子の前まで歩く。

   麗子、警戒するように後ろに後ずさる。

麗子「やめて……! 来ないで!」

   六丘、立ち止まり、麗子を無表情で見つめる。

   俯き、唇を噛みしめる麗子。

麗子「(震え声)一度セックスしたくらいで、女がみんなあなたのものになると思ったら大間違いです……!」

六丘「……何を言い出すかと思えば」

   六丘、右を向き、少し俯くと目を閉じる。

   六丘、麗子に近寄る。

   麗子、後ずさり、壁に背をつく。

   六丘、片手を挙げる。

   瞠目し、麗子を見つめると、頬に手を伸ばし、優しく撫でる。

   震えながらゆっくりと目を開け、戸惑ったように六丘を目だけで見上げる麗子。

六丘「(囁きながら)大丈夫。何もしない」

麗子「……」

六丘「君が秘書を辞めることは許さない」

麗子「なぜ」

六丘「君にはずっと僕の手の届くところで働いてもらう。ずっと僕の傍にいてもらう」

麗子「……嫌です」

   六丘、瞳を眇めて麗子を見つめる。

   麗子の耳元に顔を近づける六丘。

   麗子、びくっとする。

   六丘、口を薄く開き、にやりと笑う。

六丘「そうだ。そういえば君には病気の弟さんがいたね」

麗子「……っ!!」

六丘「確か手術費用に500万円かかるそうだな」

麗子「(睨んで)どこで調べたの」

六丘「ふっ。君一人の家族のことなど、この僕の力を使えば、調べることは造作ない」

麗子「(暗く)……最低」

六丘「(小声で)その手術費用、僕が出してやる」

麗子「な……」

六丘「それと引き換えに、君は僕の物で、僕の秘書であり続けろ」

   泣き顔になる麗子。

麗子「ずるい……!」

六丘「(鼻で笑い)ふっ。君を手に入れる為だったら、僕は何でもする」

   麗子、深く俯き、体を震わせる。

麗子「(震え声で)弟を……、助けてください……」

   麗子の耳元から顔を離し、まっすぐに麗子を見つめる六丘。

六丘「……良い子だ」

   六丘、麗子の顎に手をかけ、自分の方を向かせる。

   涙に濡れた瞳で六丘を睨む麗子。

   凄絶な笑みを浮かべる六丘。

六丘「……契約、更新だな」

   諦めたように瞳を閉じる麗子。

   麗子の両眼から涙が頬を伝う。

   六丘、目を閉じ、麗子に口づける。

   最初ははむように、徐々に激しく口づける六丘。

   麗子、両手をゆっくり上げ、六丘の腕をぎゅっと掴む。

   六丘、麗子から唇を離すと、不適な笑みを浮かべる。

六岡「君には、特別にボーナスを与えよう」

   不安げに六丘を見上げる麗子。

   ☓   ☓   ☓

   社長机の上で、半裸になっている六丘と麗子。

   六丘が麗子の上になり、激しくキスしている。

   麗子の両腕を頭の上に上げる六丘。

   苦しそうにキスに応えている麗子。

   麗子の首筋にキスする六丘。

麗子「はっ……」

六丘「……ああ、君は首が弱いんだったか」

   不適な笑みを浮かべ、首筋を下から上へ、上から下へ繰り返し舐めおりる六丘。

麗子「ゃあっ……」

   口の端を上げてにやりとする六丘。

六丘「ふふ……」

   六丘、麗子のブラジャーを噛み、口で肌から少し離す。

   不安げな顔で六丘を見下ろす麗子。

麗子「なっ……」

六丘「(ブラジャーを噛んだまま)大丈夫。安心しろ。手荒にはしない」

麗子「……」

   涙目で六丘を睨み上げる麗子。

   六丘、麗子を見つめると、優しくキスする。

   瞠目する麗子。

   ゆっくりと離れいていく六丘の唇。

六丘「言っただろう。手荒な真似はしないと」

   六丘、麗子の額を下からそっと撫で上げ、前髪を上げる。

麗子「社長……」

六丘「君は僕の大事な秘書だ。傷つけるわけにはいかない」

麗子「あなたは……」

   麗子の耳元に顔を寄せる六丘。

六丘「(囁き声で)今夜は前みたいに性急に抱かない。他のどんな男とのセックスも忘れるくらいに気持ちよくしてあげる」

   瞠目し、真っ赤になる麗子。

   凄絶な笑みを浮かべる六丘。

   六丘、麗子の股を中指を立て、なぞる。

麗子「ぁあっ……!!」

   中指を垂直に立てると、力を込め、麗子の中にゆっくり沈めていく。

麗子「んーっ……!!」

六丘「前より熱く潤っているじゃないか。待ちわびたか?」

   六丘、麗子を机から引きずり下ろし、机に両手をつかせて上半身を机につけさせる。

   麗子の後ろに立ち、腰に手を回す六丘。

   六丘、ズボンとパンツを脱ぐ。

   後ろから麗子の股間につける六丘。

六丘「ボーナスだ。受け取れ……!」

   六丘、麗子を一気に貫く。

麗子「あああ!!」

   背を仰け反らせ、涙目で喘ぐ麗子。

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奴隷秘書 木谷日向子 @komobota705

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