『小さなお話し』 その65

やましん(テンパー)

『地球墜落』

 『これは、非科学的、フィクションであります。』



       🌍



 それは、昨日のことでした。


 地球は、なにか、途方もない力で、どこかに、ワープしたのです。


 そうして、上空から、墜落したのです。


 どこかの、広大な、大地に。


 そうだと、思います。


 はっきりした証拠はありません。


 ぼくは、ごく当たり前の、あまり、できのよくない市民です。


 たまたま、ぼくは、地下シェルターの分譲販売見学に来ていました。


 前の戦争にあたって、きゅうごしらえされたものです。


 役に立たなくなったので、格安分譲販売されたのです。


 あまり、高級な訳ではなかったらしいです。


 オーディオ設備も完備している、とのことで、自作の、当然、まだ、未発表の曲を、聞いておりました。


 たまたま、それは、一番強いという部屋に入ってるときでありましたが、突然、あたりは無重力状態になりました。


 照明も、落ちて、真の暗闇になりました。


 そうして、ぼくは、部屋の中を飛び回りました。


 ただ、周囲のかべは、すべてが、マットみたいなかんじでした。


 家具類は、その、奥に収容されていたのですが。


 ぼくは、サイコロのようにころがりました。



 そうして、やがて、つまり、どこかに、落っこちたのです。

 

   ・・・・・・・・・・・・・


 ドアを開けるのに、一苦労しました。


 やっと、緊急解放装置を見つけ、部屋から出ました。


 誰もいません。


 なぜだろう?


 展示場の、案内の女性がいたはずなのですが、姿がみえません。


 向きが反対になってるらしい通路を、携帯通信電話器………通じませんが………の小さな明かりを便りに、壁づたいに歩き、ようやく、出口にたどり着きました。


 そこに、あの、女性が倒れていましたが、ぼくには、どうにもできません。


      🌍


 外を見て、唖然としました。


 人間が作ったものは、ぺちゃんこ、ばらばら、崩壊、いや、たぶん、消滅。


 そういう感じです。


 つまり、なにもない、廃墟、だったのです。


 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 お空の上には、なんだか、すごく、虚ろな太陽がありましたが、いつもの太陽ではありません。


 それは、誰だって、そう、思います。


 だいたい、大きさが、倍くらいありますし。


 でも、かなり、暗いのです。


 さらに、太陽ではない太陽のほかに、もうひとつ、明るく輝くお星さまがありました。


 昼間らしいのに、です。


 『これは、超新星とかかな。それとも、この太陽の、連星かしら。』


 ほかに、考えようもありません。


 とくに、重力がおかしいとか、呼吸が苦しいとか、そうした、異変は、ありませんでした。


 見渡す限り、廃墟なこと以外は、ことさらの異常は、感じません。


 でも、鳥さんも、とんでいません。


 ごきさんとか、ネズミさんとか、ワンちゃんや、ネコさんも、見当たりません。


 生き物の姿は、まったく、なかったのです。


 『はあ〰️〰️〰️〰️。これは、なんだあ?』


 ぼくには、解釈不能なのです。


 それで、冒頭のような、結論にしたわけです。




 ・・・・・・・・・・・・



 さて、それでも、ちゃんと、夜になりました。


 まず、でかい太陽が沈み、それから、3時間くらいで、もうひとつも、大地の向こうに、いなくなりました。


 なんだか、急速に寒くなりました。


 ぼくは、星空の観察をしたかったのですが、この薄着では、凍えそうです。


 でも、少なくとも、普段見る、星空さまではありません。


 たったひとり、ぼく以外に見た、生き物である、案内の女性は、とりあえず、わきの部屋に移動させました。


 それから、さっき、自分がいた部屋に帰りました。


 お腹もすいたし、なにか、飲みたい。トイレは、そとですませましたが、あれ以上寒くなるなら、問題です。


 展示の部屋には、ありがたいことに、お菓子とか、ジュースや、ビールが、壁の中の保管庫に入っていました。


 まあ、一週間くらいは、もつかもしれません。


 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・


 どじ職員


 『あの、局長。あの、しくじりました!』


 局長


 『なんと、また、きみか。なにをした?』


 どじ職員


 『ブラックホール推進装置を、誤って、ちょっと、三次元空間の惑星域に、ちょっとだけ、接触させまして、その、惑星が、他空間に、飛ばされて、行方不明です。すみません❗』


 局長

 

 『な、なに〰️〰️。生命は、いたのか。あと、どうした?』


 どじ職員


 『あの、多数の、生物がいました。惑星も、生態系も、生き物も、いくらか、知的なのも、含め、すべて、コピーして、元に戻しました。見た目も、また、自意識的にも、ほとんど、解析ふのうです。はい。たぶん。』


 局長


 『全滅させたと、いうことだね。』


 どじ職員


 『あの、…………はい。そうです。』


 局長


 『きみ、2回目だよね。』


 どじ職員


 『はい。たしかに。』


 局長


 『しばらく、謹慎が必要だ。いや、まて、データをつけて、報告を提出してからだ。ひとりも、たすかって、ないのか?』


 どじ職員


 『あの、ひとつだけ、おそらく、たまたま、複合的理由で、惑星上に残ったまま、移転したと、思います。理由はわからない。なにかの、妨害的要素が、からんだのだと。』


 局長


 『さがしなさい❗どこに、飛ばしたのか?よっく、探して、返してあげなさい。』


 どじ職員


 『ものすごく、たいへん、ですが。』



 局長


 『ばあかもん。みつけるまで、かえってくるな‼️』 

 

    職員は、飛んで出ていった。


局長

 

 『まったく、有限生命体の大切さを、のわんと、考えてるのか。まったく、わからん。教育が足らない。』


 局長は、つぶやいた。


 『有限生命体が発見されて、まだ、あまり間がないから、理解ができないのは、わからんこともないが。』



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 それから、二週間、ぼくは、やっと、生き延び、ある朝、もとの場所に、もとのように、もどったのです。


 すべて、前のままだったのですが、ぼく以外は、誰も歳をとらなかったのでした。  


 なにがなんだか、もう、わかるわけがございません。


 


 

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・



              おしまい

 



 

 


 


    


 


 

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『小さなお話し』 その65 やましん(テンパー) @yamashin-2

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