第4話 高宮 麻衣
歌うま(ビンタ)の彼女と思いがけない所で再開した。まさか歌うまと(ビンタ)が同一人物で、同じクラスになるとは、思いもよらなかった。
「あなた名前は?」
「小笠原翔太です。」
「あれ、変態さんではなかったのか。」
「違うわ!」
まぁ確かにスカートはガン見したけど、驚いただけだし。あ、でもビンタされて喜んでしまった。
あ、変態だ。
「翔太は、なんで私の歌の事知ってたの?」
「動画見てしりました。」
てか、い……いきなり呼び捨てだと。
「動画見てくれたの!?
私は、高宮麻衣。 麻衣って呼んで翔太」
「はい。麻衣」
麻衣の名前を呼んだ瞬間周りの男子からは、殺意の目を向けられていた。そりゃそうだよな、ここに来た男子どもは恋なんてできると思ってなかっただろうし、あなん美少女がいるとも思ってなかったんだし。仕方ないか。
「ねぇー翔太。翔太は歌好きなの?」
「まぁ聞くのは好きだけど、歌うのはちょっと……」
「そっか。部活は決まった?」
「決まってない。」
「じゃ合唱部入らない?」
「でも、歌うのあんまり上手くないし。」
だか、これで合唱部に入れば、恋もきっとできるだろうし、高校生活も男子だらけとはおさらばできる。入るのも悪くはないな、歌うだけだし。
「お願い!翔太。」
「そこまで麻衣が言うなら合唱部に入ってもいいけど。」
「ありがとう!じゃまず部室行こっか。」
言われるままに部室に行ったが……
「部員俺らだけ?」
翔太はあまりの部員の少なさに驚いた。
俺と麻衣だけ……
「違うよ!今日は来ていないの。
いつもは、私と翔太を含め五人だよ。」
「そうなんだ。」
安心そうに翔太は深くため息をつきながらそう言った。
「まず翔太歌ってみて!なんでもいいから」
「まぁ下手だけど」
一分もない短めの歌を歌ったがあまりの下手さに自分でも驚いた。
歌が終わると、呆れた顔で拍手をしてくれた。
「ある意味すごいね……
君って何で歌歌ってるの?」
呆れた顔で拍手をしてくれた人は、桜の様な明るい髪の、可愛い系女子だった。彼女が部室に入って来た事に全く気づかないぐらい集中していた。
「入部希望です。」
「おー!よかった部員増えて!」
彼女は、嬉しそうにそう言って翔太に近づき両手で翔太の手を握った。
工業生の小笠原くんにでも恋ってできますか? リッキー @fukukunn
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