あとがき

 難産でした。

 ロデオの曲(♪今より先を・名曲です)を聞きながら、なんとか形にすることが出来ましたが、すっかり遅くなってしまいました。

 誰かとネタかぶってたらどないしようと焦ってますが、仮にそうだったとしても、完全なる偶然の一致ですので悪しからず。


 神の子と仏がバカンスする街を舞台にした、神も仏もないうきの話です。

 またしても、分割してなくてごめんなさい。


 あの公園も実在しますが、私の脳内で再構成してるので、実際のものとは少し様子が違うと思います。

 そもそもあのへんに、デザイン専門学校なんてないですし──って、確かめてないからわからないけど、もしあったとしても無関係です。

 美大の予備校はちゃんとあります。


 最後にざんを一つ。

 自分のを書き終えるまで、他の方のは読まないと決めておりましたが、今回は誘惑に耐え兼ね、いくつか先に読んでしまいました。

 どれもみな独創的で面白く、くじけそうだった心に力を与えてくれました。

 ありがとうございます。

 増えたPV以外、何も痕跡を残してこなかったので、あとでコメント等、加えてこようと思っております。


 以上、あとがきという名の反省会でした。

 ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。

 これからまた読みにうかがうつもりですが、すぐには無理かもしれません。

 気長にお待ちいただけたら有難いです。














   『過去か未来か』


 ──ヤバっ、もう時間だわっ。


 パソコンの電源を落とし、慌てて荷物をまとめると、まだモニターに向かう人たちへ「お先に失礼します」と声をかける。

 入社したての頃は、先に帰るのが申し訳なく思えたけれど、今はまったく気にならない。

 そんなことより、終電だ。

 タイムカードを押すと急いで、会社の入ったビルを出る。

 夜の街も最初は怖くてたまらなかったが、もうすっかり慣れてしまった。

 酔っぱらいやガラの悪そうな人たちに、どいて、ジャマっと(心の中で)叫びながら、だだっ広い駅構内をホームまで全力疾走する。

 発車メロディーが流れる中、待っててくれた電車に飛び乗り、荒い息を整える。


 ──やった、間に合った。


 もうこんなに遅いのに、車内には結構人がいて、みんなも頑張ってんだなぁと、なんか嬉しくなってくる。

 座席に座りスマホを見たら、メッセージが届いていた。


 リーフ:仕事終わった? 大丈夫?


〈大丈夫。今、電車。〉


 そう素早く返信すると、カバンからコピー用紙の束を取り出し、ロゴデザインをどうしようか、駅に着くまで悩み続けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

葉桜の君に 一視信乃 @prunelle

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ