第3話

己の過ちに気づいてももう遅いのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

バスに揺られること数時間。


私は微睡みながら乗っていた。


私の家に近いバス停は終点だから、乗り過ごす心配はない。


それにしても久しぶりだな。


昔は見なれてしまっていた田や畑が続く景色。


今はすごく懐かしく思う。


バスが止まった。ここからは歩きだ。


すごく田舎なこともあり家はそこそこ広い。


落ち着いて休めるからか、私はいつの間にか眠ってしまっていた。


夢を見た。


いつもの夢だ。


しかし、いつもと違う。


この場所を、私は知っている。


少女が手招きをしている。


そこは、実家にある私の部屋だ。


前に比べて距離が近い。


だから、聞こえた。


少女が発する言葉を。


『ハヤク、来テ。』


『コッチニ、ハヤク。』


『ネェ…






聞コエテルンデショ?』


背筋がゾッとした。


起きなくちゃ、早く…!!


いつまでたっても夢が終わらない。


大丈夫。1歩、踏み出せば夢から覚めれる。


私は1歩を踏み出した。


目を覚ますと、先程と同じ部屋。


ただ、違うのは少女が居ないこと。


私は起きたはずなのに、まだ夢の中のような不安にかられる。


同じ部屋、同じ暗さ。


時計の針の音がやけに耳に着く。


時間は深夜の2時。


あんな夢を見たあと寝れるはずがない。


なのに、どうして、どうして…


眠ラなきャって、思うの…?

to be continued.

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ユメウツツ。 ゆきみかん @amamiya_yuki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ