魔法使いの人生録

@awad

プロローグ

「また、同じことをした」

 全てが終わって、吐いた最初の言葉だという、その実感だけがあった。


 今になってスレイグ《アイツ》の言ったことがわかる。

 アイツの言った事ってなんだっけ…



 あぁ、腹の傷が熱い。

 必死に唇を閉じる。

 あまりの熱さに、痛さに身体中が軋む。

 常人なら耐えられない程の激痛が体を巡る。

 だが、攻撃職の俺の体は死なせてくれない、

 死ぬための腕も無い。

 そもそもどうしてこうなったんだっけ…


 あぁ、確か最初は…


 暗闇が広がっていく


 暗闇の先は、記憶の海だった

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