イッスンボウシ

克全

第1話

むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんはすんでいました。

 こどもがいないふたりは、こどもがさずかるように、まいにちかみさまにいのりました。

ひっしにいのるふたりに、かみさまはねがいをかなえてくださいました。

ふたりにこどもがさずかったのです。

せのたかさいっすん、さんせんちのこどもです。

ふたりはこどもにイッスンボウシというなまえをつけました。

ふたりはイッスンボウシをたいせつにそだてました。

タカラモノのようにそだてました。

イッスンボウシは、かしこくつよいこにそだちました。

イッスンボウシはおじいさんとおばあさんにミヤコにいきたいといいました。

ブシになりたいといいました

おじいさんとおばあさんはかなしくおもいました。

さみしくおもいました。

でも、イッスンボウシのためにブキをよういしました。

ミヤコにいくためのフネをよういしました。

おじいさんとおばあさんにみおくられ、イッスンボウシはミヤコにいきました。

かわをくだるうちに、まいごになりました。

とちゅうでみちがわからなくなりました。

アリさんにミヤコのばしょをききました。

サカナがおそってきました。

イッスンボウシはかんたんにおいかえしました。

かわのながれがはげしくて、しにかけました。

あめがはげしくて、フネがしずみそうになりました。

かぜがはげしくて、フネがてんぷくしそうになりました。

それでもイッスンボウシはあきらめません。

いのちをかけて、ミヤコにたどりつきました。

イッスンボウシはミヤコでいちばんおおきないえにいきました。

そのいえではたらかせてくれといいました。

そのいえのしゅじんは、はたらかせてくれました。

おおきないえには、きれいなむすめがいました。

イッスンボウシはむすめとなかよくなりました。

むすめからにんげんのことばともじをおそわりました。

まほうではなすひつようがなくなりました。

あるひ、むすめはカミさまにおいのりにいきました。

イッスンボウシがごえいにえらばれました。

わるいオニがあらわれました。

オニはむすめをさらおうとしました。

イッスンボウシがオニとたたかいました。

むすめをまもるためにたたかいました。

イッスンボウシはマホウでオニをころしました。

かんたんにころしました。

イッスンボウシはオニもモノをてにいれました。

そのなかにウチデノコヅチがありました。

イッスンボウシはウチデノコヅチをつかってむすめをちいさくしました。

イッスンボウシはむすめをさらってにげました。

おじいさんとおばあさんのところににげました。

たくさんのむすめをさらってにげました。

これでフェアリーがほろぶことはなくなりました。

めでたしめでたし。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

イッスンボウシ 克全 @dokatu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ