第2話「あやかし横丁 許されぬ恋とスノーホワイト」
あらすじ…BAR CURIOSは今日も開店する。普段通り営業していると1人の美女が来店してくる。
それは、BAR CURIOSの元スタッフであり現在は妖怪旅館「櫻」の若女将「雪女の白雪 雪美華(しらゆき ゆみか)」
おりんと、雪美華は久しぶりの再会昔話に花を咲かせるのだった。
果たして、おりん一行は雪美華を助けられるのだろうか。
演者募集枠~
⛄白雪 雪美華…妖怪旅館の若女将、雪女でBAR CURIOSの元スタッフでもある。
🦊妖狐九尾のママおりん・・・BARのママさん。怒らすと怖いが普段は、温厚で相談に乗る姉御肌。年齢の話をすると機嫌が悪くなる。美人
🍷狗神・・・BAR CURIOSのバーテンダー。ママのおりんと一緒に店を盛り立ててる。若くして、人気のルックスと確かな腕でお客さんを癒している。裏稼業にも精通している噂だとか。
😸猫娘・・・BAR「CURIOS」の新人アルバイター。真面目で可憐な看板娘。怒らせたら手がつけられず、狗神かおりんじゃないと止められない
☕キー坊・・・沖縄に居ると伝えられるキジムナー。妖横丁の喫茶店の店長。自然の食材にできるだけこだわり健康志向のメニューで売れている。女性客が多いとか。どんぐりのパンは1日2000食も売れる看板メニュー。最近はネット販売にも手を出しており、Amazonでも購入出来るようになった。イタズラするのがたまにキズ
🙍・・・隼人…雪山で雪美華と出会った人間
✨・*..☆.。.:*.☆.⋆。:゚・*.☆.。.:. *:゚ 。✨
🍷狗神(視聴者に話しかけるように)
「いらっしゃいませ。おや…どうかされたんですか?
そんな浮かない顔してたら、せっかくの笑顔がこのお酒の泡沫(うたかた)に消えてしまいますよ?お客様
ここは、摩訶不思議な魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界
辛いことも悲しいことも、お酒を酌み交わして流しましょう?
心のグラスに涙が溢れた時、それは涙になります。
しかし心を満たすのもまた 涙なのですよ。
さあ、今日も貴方にふさわしいお酒を用意してます。
ご注文は如何されますか?
入店音「SE」
😸猫娘(元気に)
「いらっしゃいませー。」
🦊おりん(忙しそうに)
「狗神。2番と3番の客にビール、それから8番と10番のお客にマルガリータとマティーニをお願い。」
🍷狗神
「はい、かしこまりました。お客様、さぁ特製ワインです。それにしても今日はとても忙しいですね。開店してから2時間経ちましたが普段よりお客様が多く見えられてますね~。」
入店音「SE」
😸猫娘(忙しそうに)
「いらっしゃいませ~ってあれ?誰も居ない。おかしいなぁ。」
🦊おりん
「ん?そこ!」
皿を投げる音「SE」
☕キー坊
「ひゃああああ!ごめんなさああああい!」
😸猫娘
「へ?」
🍷狗神
「おや?ちゃんと座ってくださいよ~。キー坊さん。」
☕キー坊
「あたたっ。ちぇー。」
🍷狗神
「いつもいつも、すぐイタズラしようとするんですから。」
☕キー坊(振り返ったら怖いおりんがいるのを想像しながら)
「へへへ。バレちゃったら仕方ないね~。それにしても後ろになんか感じるのは・・・気のせい・・・ジャナイカモ。」
🦊おりん
「こらぁぁぁぁ!」
☕キー坊
「ひぃぃぃ!」
🦊おりん
「あんたは、いっつもいっつも!少しは大人しく出来ないんかね!」
☕キー坊
「すみませんでしたぁぁぁ!」
🦊おりん
「さっさと、注文しな!ここは、 あんたのお気に入りの隠れ家じゃないんだ。」
☕キー坊(毒舌アドリブ入れて)
「はぁーい。」
🍷狗神(クスッと笑いながら)
「さぁ、キー坊様。今日は如何しましょうか?」
☕キー坊
「そうだなぁ。そしたら~。」
入店音「SE」
😸猫娘(営業スマイル)
「いらっしゃいませ~。カウンター席へどうぞ~。」
🦊おりん
「おや?あんた!ちょっとちょっと!雪美華じゃないか~。こっちおいでよ~。」
⛄雪美華
「お久しぶりです。おりんさん。」
🦊おりん
「今日は随分、忙しいとおもったらまた珍しい客が来たもんだ。」
😸猫娘
「この方は?」
🦊おりん
「そうか。あんたが入る前にやめちまったからねぇ。こいつは、雪美華。雪女って妖怪で元々は、ここの従業員だよ。」
😸猫娘
「えええええ!?そうなんですか?めちゃくちゃ可愛いじゃないですか~!」
⛄雪美華
「いえいえ。初めまして。よろしくお願い致します。」
😸猫娘
「こんな綺麗な方は見るの初めてです~!」
⛄雪美華
「え!?綺麗ってそんな。」
😸猫娘(無我夢中に)
「綺麗ですよ!しかもなんですか?この白い雪のような柔肌!吸い込まれるような宝石のような青く澄んだ目!もう私に分けて欲しい~!」
⛄雪美華(動揺しながら)
「え?え?えーと、あのー。」
🦊おりん
「こーら!猫娘!雪美華が困ってるじゃないか!さぁ、あんたは仕事!」
😸猫娘(はぁーいは、不貞腐れて)
「えええええ。はぁーい。」
🦊おりん
「あん?」
😸猫娘(逃げるように)
「ひっ!喜んでー!」
🦊おりん
「悪いね。まだ新人だから落ち着かなくてね。」
⛄雪美華(はにかみながら)
「いえ。私がやめた時と何も変わってなくて逆に嬉しかったです。私が在籍していた時も、お客様とおりんさん達の会話を聴いてるだけで毎日、元気でしたから。」
🦊おりん
「照れるからよしなって。」
☕キー坊(料理の腕の所は自慢げに)
「そうそう。おりんさんは、なんて言ったってこのあやかし横丁の顔みたいなもんだからね。料理の腕もやっとまともになったし。」
🦊おりん(鬼のような顔になるイメージ)
「うるさいわね。あんたも煮てやろうかぁぁぁ!」
☕キー坊(逃げ出すように)
「ぎゃあああ!ごめんなさぁぁぁい!」
🍷狗神
「雪美華さん。」
⛄雪美華
「あ!狗神さん。お久しぶりです。」
🍷狗神
「良かったら、これは私からのサービスです。ちょうど貴女にぴったりの新しいカクテルです。」
⛄雪美華(目を輝かせながら)
「わぁ~。綺麗~。」
🍷狗神(品位高く)
「スノーホワイトです。グラスの外側をうっすらと覆う霜と、リンゴの風味から連想されて、白雪姫と名付けられました。まだ初々しさの残る、
かわいらしい雪美華様にぴったりだと思いまして。名前だけを見ると、冬に合いそうですが、これは逆に暑い夏に好まれるんですよ。特別に甘いパイナップルと爽やかなレモンも付けました。どうぞ、お召し上がりください。」
⛄雪美華
「ありがとうございます。」
🦊おりん
「あ、雪美華。」
⛄雪美華
「はい?」
🦊おりん
「あいつは?ほら、一緒にいつもいる人間の坊やだよ。」
⛄雪美華
「それが・・・。」
☕キー坊
「ねえねえ?狗神さん。」
🍷狗神
「はい?」
☕キー坊
「雪美華さんってどんな人なの?」
😸猫娘
「私も知りたい。内緒で教えてくださいよー!」
🍷狗神
「はぁ、2人して。もう。仕方ないですね。ちょっとだけですよ?」
☕キー坊
「うんうん!」
🍷狗神
「そう、ちょうど5年も前の事ですかね。雪美華さんがここに来たのは。」
ここで、雪美華の過去の話に入っていく。
入店音「SE」
🍷狗神
「いらっしゃいませー。お客様どうぞこちらへ。」
🦊おりん
「いらっしゃい。ん?見ない顔だね?」
⛄雪美華
「初めまして。雪美華と言います。それでこっちが。」
🙍隼人
「初めまして。隼人と言います。」
🦊おりん
「若いおふたりだね~。さあさあ、こっちおいで。」
🍷狗神
「それにしても、こんな吹雪の日に寒かったでしょう。温かいスープをどうぞ。」
⛄雪美華(ふーふーしながら食べる)
「ありがとうございます。んっ。美味しい。」
🦊おりん
「見たところ、雪女のようだね。」
⛄雪美華
「はい。雪女の雪美華と申します。近くの山からこちらに最近、引越しまして。」
🦊おりん(混乱と驚き)
「へぇー。よろしくね。それでそっちは・・・ん?妖怪なのかい?あんた?え?まさか・・・人間!?」
🙍隼人
「はい。話せば長いのですが。」
🍷狗神(珍しいものを見るように)
「人間様ですか。私も長いこと妖怪をやって居ますが久しぶりに人間を見ましたね。迷い込んでいるようでもないし。良かったら前菜代わりにお話を聞かせていただけませんか?」
🙍隼人
「あれは、1週間も前の事です。同じ大学の人達とスキー旅行に山の上の方へ行ったんです。
旅行も終わり下山しようとしたのですが、帰りに吹雪に有って道が分からなくなっていました。
遭難してしまい凍えてもう無理だなと、倒れかけていた所をこの雪美華さんに助けて頂いたんです。」
🦊おりん
「それが本当だとして、雪美華さんは何事も無かったのかい?」
☃️雪美華(気まずく)
「それは・・・。」
🦊おりん
「まさか…なんにも話して無いのかい?雪美華さん。」
🙍隼人(話についていけてないように)
「え?それってどうゆう・・・。」
🍷狗神
「本来、雪女は人間を助けてはいけないんです。山の掟とゆうのは、例え困っていても人間に干渉しない。するとしたら逆に生贄として人間を攫って山の神に捧げるときなんです。もし助けたりしたら・・・。」
🙍隼人(まさか・・・の所に間)
「まさか・・・雪美華さん。」
⛄雪美華
「本当はここに来たのは、引越しなんかじゃないんです。山の神に怒られてしまって。隼人さんを殺すか、山から出ていくかと問われて。今まできちんと掟を守ってきましたが、隼人さんが倒れていた時だけは助けないと!って思ってしまって。」
🙍隼人
「なんで・・・初めから言ってくれなかったんだ。」
⛄雪美華
「だって、私は初めて見た時から気になってしまったんですもの。あなたが倒れる前にあの山に入っていた時から周りの人達を気遣っている優しさが私には感じたことのない暖かい感情を感じたんです。」
🙍隼人
「雪美華。」
⛄雪美華
「ごめんなさい。今まで黙ってて。」
🦊おりん
「はぁー。また厄介事か。あんたら行くとこ無いんだろ?」
⛄雪美華(言いにくいように)
「まあ・・・。」
🦊おりん
「狗神。櫻の女将さんに連絡してやんな。あそこは人手も足りなくて困ってんだろ。隼人なら体も丈夫だし人間界に帰る旅費くらいにはなるだろ。」
🍷狗神
「かしこまりました。」
🦊おりん
「雪美華は、うちで働いとくれ。最近、スタッフがやめちまってね。いつかこの店を超える店を作るって独立してしまったのさ。」
🍷狗神
「とゆう事があったんですよ。あれから5年。月日が経つのは早いものです。」
😸猫娘(少女漫画を夢見るように)
「雪山で遭難したら綺麗な美女が助けるラブストーリー!私も1度は体験してみた~い!」
☕キー坊(毒舌意識)
「猫娘は、ガキだからまだ無理だね。発情期の猫みたいだもん。」
😸猫娘(フシャアで猫に戻る)
「あん!?このクソガキがぁぁぁ!フシャアアアア!」
🍷狗神
「やれやれ。それでずっと来なかった雪美華様が来られるとは、何かあったんですか?」
⛄雪美華(モジモジしながら)
「それが~・・・。」
🦊おりん
「勿体ぶらないでおはなしよ。」
⛄雪美華
「来月から私、人間界で隼人さんと暮らすんです。」
🦊おりん
「はぁん!?」
🍷狗神
「ほんとですか?おめでとうございます!」
⛄雪美華(恥ずかしげに)
「ありがとうございます。」
☕キー坊(横から食い入るように)
「ええええええ!結婚するの?まじ?マジ?すげ〜!」
😸猫娘(夢見る雛森)
「やっぱりラブストーリー最高!雪山には恋があるのね!」
🦊おりん(引っぱたくで声色変えて)
「うるさいからどっか行ってな!引っぱたくよ!」
😸☕猫娘・キー坊(逃げ出す)
「ひぃぃぃ!」
⛄雪美華
「それで隼人さんから手紙を渡して欲しいと。」
🦊おりん
「なになに。お久しぶりです。あれから」
🙍隼人
「元気にお過ごしでしょうか?おりんさん。狗神さん。
その節は大変お世話になりました。
温泉で働かせて頂いたおかげで無事に帰ることもでき、
貯金を貯め雪美華と過ごせるようになりました。
そして狗神さんがこっそりと教えて下さったレシピを研究してアメリカの方で料理のお店を、今度
出すことに致しました。雪美華もこっちで、手伝ってくれるそうです。
今日はお店の打ち合わせで、そちらへいけませんが、お二人共、お体の方に気をつけて。
また夏休みにでも、2人で、お店に伺わせて頂きます。」
🦊おりん
「いい彼を持ったね。雪美華。」
⛄雪美華
「はい。」
🦊おりん(狗神の所だけ声色変えて)
「さてそれは別として、狗神?」
🍷狗神
「なんでしょう?」
🦊おりん(ふつふつと。教えるなで最高潮の怒り)
「あれほど、うちのメニューを教えるなと言ってただろうがぁぁぁ!」
🍷狗神(小馬鹿にして)
「おやおや、その頃、メニューを考案してたのは私ですよ?まだおりんさんは、食べれないものばかり作ってましたから。」
🦊おりん
「あんだってー!」
☕キー坊
「ねね。雪美華さん。」
⛄雪美華
「はい?」
☕キー坊(商品を売り込むように)
「これ、あやかしの世界でしか手に入らない貴重な種なの。前に人間界からネット注文が有って出したら好評だったんだ。だから隼人さんに渡してあげて。普通に水やりすれば成長するから、そしたらそこから取れる実をすり潰して小麦粉と混ぜてパンと同じように焼くだけ。」
⛄雪美華
「ありがとうございます。隼人さんもきっと喜びます。」
猫娘(小声で死んだ目みたいに)
「このガキ、ちゃっかりしてんな。」
入店音「SE」
🦊おりん(手で合図)
「さあ、あんたらお客だよ!今日も張り切って仕事するよー!」
🍷😸狗神・猫娘
「はい!」
🍷狗神
「あ、お客様。本日も来てくださってたんですね?このことは内緒にしといてくださいよ?内緒にすればするほど、味は洗練されていくのですから。」
終
あやかし横丁 @setuna05101989
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