オババヌキ
勝利だギューちゃん
第1話
同窓会が行われた。
コロナ問題で、外出を禁止している方が多いのに、不謹慎だ。
会場場所はキャンセルとなる。
どこも空いていない。
となると、どこかの家に集合するしかないが、いわゆる三密になる。
中止にしようという選択肢はないのか?
幹事に訊いた。
「ない」
即答だった。
でも、ひとりの家に行くのは問題なので、分散することになる。
そして、インターネットでの、開催となった。
で、僕の家に来たのは・・・
「よろしくね。ゆうくん」
こいつか・・・
河原奈美子。
良くも悪くも、アイドル的存在だった。
良く言えばポジティブ。
その点は、尊敬していた。
だが、正直、関わり合いたくないタイプだ。
でも・・・
「ふたりなら、同窓会にならんだろう?」
「ネットがあるよ」
「俺の家には、ない」
「今時?」
「ほっとけ」
本当はある。
でも、追い返したい。
なので、ウソをついた。
「なら、ふたりで同窓会やろう」
「断る」
「ケチ」
ふくれっ面をする。
「じゃあ、トランプやろう」
「2人で?」
奈美子さんは、頷く。
「で、何でもいいよ。ゆうくんの好きな遊びで」
好きなトランプ遊び。
こいつとなら、ひとつしか選択肢はない。
そのトランプ遊びを告げたら、帰るだろう。
「君とやるなら、あれしかないだろう」
「あれって何?」
≪それはもちろん、おばさんとやるなら、オババヌキ≫
オババヌキ 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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