魔王の家
魔王、と名乗る大富豪は少しずつ変わってゆく地球に住む人類の様子を見ていた。だんだん、人間が一つの生命体になったかのように律動的な動きをするようになっている。
これは魔王が思った通りの結果だった。
人と人との脳を接続する特殊な気体を地球の大気に5パーセント含ませたのだ。それだけでこんな動きをするようになるとは。
魔王の好奇心は満たされた。
魔王は科学者を呼びつけて言った。
「もうこの宇宙を飼うのをやめるよ。君達で処理しておいてくれ。」
科学者は、承知して、宇宙を飼っている黒い箱を家の外に持ち出して行った。
魔王は、自分の体を構成する37兆2000億個の細胞を見回した。
この体も、混沌が繋ぎ止めているのかもしれない。
うらがえし 莉菜 @mendako
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