登場人物考察 03~05
◇日野 つかさ
十四歳。陸上部。
外向型人間っぽく振る舞っている内向型人間──というより、未紗季と
だからこそ、あの慈愛度カンストの大天使とメンタルアダマンチウムの蜘蛛の巣ガールの親友でいられたのではないだろうか。一応未紗季からは単純な話しやすさなら朱羽より上と
「05『Sprinter』」にて長瀬との"回想"が入るため、「結構親しい間柄ではあったのだなぁ」と思ってもらえたかもしれないが、作者としてはあの"回想"──長瀬との関係も含めて"妄想"でも良かったというか、気持ち妄想を前提として書いた節がある。よければあのシーンを妄想と見なしたうえで再読してもらえると、それはそれで奥深いのではないだろうか。
しかし譲次郎といい、「日頃から直向きに積み上げてきた子が最期の最期で集大成を見せるも結局叶わない(されど何かしらの成果は刻む)」という展開がいくつになっても好き過ぎる。
キーとなる要素は、甘夏の匂いがする「リップクリーム」。
◇宮本 朱羽
十四歳。"発育"が中学生離れしている。明け透けな云い方をするとおっぱいが大きい。
概して群れの中心にいるが、好きで群れの中に身を置いているわけではなく、彼女を中心に群れが発生しているだけ。その放胆さがうつるのではないかと、後光にあやかれるのではないかと無意識下で期待した人たちを惹きつけ、絡め、放さない、蜘蛛の巣ガール。目に見える実績ではなく、人柄のみでこの吸引力を発揮しているあたり、生まれ持ってのカリスマである。
ちなみに「05『Sprinter』」で朱羽のもとを訪れた男子は、彼女に何かしらを借りに来たのではなく、何かしらを貸しに来たのである。それでも立つ素振りさえ見せない朱羽さん、流石に肝が据わり過ぎでは。
死ぬまでにやりたいことリストを作っている。作中ではゴールの三〇歳を迎える前に死亡しているが、そこに至る道のりはそのうちEXTRA枠で補うつもり。
キーとなる要素は「蜘蛛の巣」。元ネタはジョージ・バーナード・ショーのとある名言。
◇長瀬
十四歳。バスケ部。
引き際があまりに誠実過ぎるため、恋多き人と云うかフラれ慣れていそう。それでも、つかさが一途に想いを寄せる程度には真摯な人物だった。未紗季のことを懸想していたが、残念かな頼りになりそうな男だったため、彼女のお気に入りにはなれなかった。
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