僕らは「ありがとう」を見くびり過ぎている
・誰かに「ありがとう」が云いたくなります。
答えが気になるあなたは、読み進めていただければ幸いにござい。
スピリチュアルを彷彿させるタイトルですが、アカデミックなお話なのでご安心ください。
ちなみに日本でスピリチュアルと云うとどうにも眉唾なイメージですが、欧米だと基本は「人生に意味ってあるのかな」とか「私は死んだらどこへ逝くんだろう」とか「私はどうしてこの世に生を受けたのかな」みたく自分の人生を俯瞰的に捉える、抽象的に見つめなおすことを指します。「基本」を強調した意味は察してどうぞ。
さて、唐突なのですが皆さん同僚・同輩っていますよね。
その人宛てに、あなたが感謝の気持ちを込めた手紙を書いたらどれくらい喜んでもらえると思います?
ちなみにここで云う感謝は、私の人生に良い影響を与えてくれてありがとうとか、あなたがいなければ私はつまらない人間のままだったでしょうとか、そういう結構重めの感謝です。
恐らく大半の方は「いや、引くでしょ」と。仮に引かれなかったとして、「まあまあ悪いふうには受け取らないんじゃないの」くらいに思うのではないでしょうか。
件の内容、すでにシカゴ大学が実験しておりまして。参加者を集めて同僚宛てに感謝の手紙を書いてもらう、それから受け取った同僚がどんな反応をするか予想してもらう。その後、同僚に手紙を渡して実際の反応と参加者が予想していた反応にどれくらいギャップがあるかをチェックするという実験です。
結果、感謝の手紙を受け取った人たちは、手紙を書いた人たちの予想よりずっと喜んでいたとのこと。
とどのつまり、この実験結果って「私たちって感謝を見くびり過ぎてません? 私たちって『いや、別にお礼云ったところでなー』とか、感謝の言葉がもたらす効果を甘く見ているところありません?」ということが云いたいのですよ。
人が中々感謝を口にできない理由は大別すると、二つございまして。一つが「云わなくても気持ちは伝わっているでしょ?」という思い込み、もう一つが表現に自信がないです。
前者については、哀しいかな大体伝わってません。と云いますか、既に気持ちは伝わっている=云わなくていいよねとはそもそもならないじゃないですか。ありがとうの気持ちはちゃんと口頭で伝えましょう。私も頑張ります。
もう一つの表現に自信がない──感謝の気持ちを上手く伝える表現力がないについてなのですが、こちらについては嬉しいお知らせがございまして。前述したシカゴ大学の実験によれば、手紙を受け取った人たちの喜びは手紙の文章力に左右されなかったとのこと。当たり前と云えば当たり前ですが、あなたに感謝しているという意図さえ伝わればそれだけで嬉しいですよね。
今回なぜにこのような実験を取り上げたかと云いますと、私の活動拠点がなろうだった頃、仲良くしてくださっていた方から先日フォローしていただきまして。疎遠になっていた人に久しぶりに連絡するって何か抵抗ありません? 今さら連絡しても別にそんな喜ばんでしょうとか思いません?
もうメチャクチャ嬉しかったです。
だから、今回の感謝然り人間って再度繋がりたいと求めることに関しても結構軽んじているところあるよなぁと、それゆえに躊躇してしまうよなぁなどと思いまして。
まとめると感謝の言葉は口頭でしっかり伝えましょう。相手が気持ちに気付いていることは、云わなくていいことにはなりません! 私も頑張ります! 疎遠になってしまったあの人に偶には連絡してみてはどうでしょう。お金の工面とかが目的でない限りは、想像以上に喜んでもらえますよというお話でした。私も日々に活かします!
ではまた!
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