【新人web作家ほど陥りがち】「お返しに読まなきゃ」のワナ
結論から云うと、お返しグセは小説投稿サイトに限らず、リアルに波及してくるので、早めに自覚しておいた方がいいですよ──というお話。
主に新人のweb作家さんが、自作を読んでもらったとき「お返しに読まなきゃ」という思考に囚われてしまう理由は大きく分けて二つあると私は思っていて。一つは「多分みんなお返しに読んでいるから」という思い込み。で、もう一つは「返報性の原理」ね。
「多分みんなお返しに読んでいるから」は、もう読んで字の如くよ。はっきり云って、みんながみんなそうではない。誰もがお返しを求めて、あなたの作品にすり寄っているわけではない。
特に誠実性の高いコツコツ積み重ねができるタイプの人や、協調性の高い皆と足並み揃えるのが上手なタイプの人ほど、これといって根拠のない「何かみんなやってそう」という感覚を鵜呑みにしやすい。これは完全に私の偏見なのだけれど、その──こういうサイトってそういうタイプの人がほとんどでしょう?
だから、自分は真面目だよなーって自覚のある人ほど、これからの人生「でも、みんなやってますよ?」みたいな誘い文句には重々警戒した方がいい。
もちろんもらった感想の内容等から、あなたが純粋にその人に興味をもって接する分には良いと思うけれどね? あるいは──
そう、これ『ターゲットを「ツイ垢を持っていない作者様の作品」に絞った理由②』でも述べたのだけれど、感想・評価くれた相手のことをよく知りもしないうちから「○○さんの作品も読ませていただきますね^^」って脊髄反射的に返信するのマジで止めた方がいい。
十中八九できない約束で終わるし、相手がそれを社交辞令ではなく真に受けていた場合、面倒ごとの火種になりかねないから。せめて相手の作風とか人となりとか、そういうのをちらっと探り入れて「まあ、読めそうかな?」「人としてお話できそうかな?」って判断できたら、そこではじめて返信しよう。もしくは「ありがとうございます! これからも頑張ります! テイ!」とか無難of無難なストレート投げとこう。
話、戻させてもろて──「返報性の原理」は説得術なんかでも有名だからご存じの方も多いとは思うのだけれど、「もらったらお返ししなきゃ」という感覚のことね。結局、こなれてきたカクヨムユーザの一部が「応援通知オフにしました」「コメント類以外の通知全部オフにしてます」みたいなスタンスに辿り着きがちなのって、そういうことなんじゃないかなぁ──と私は思うんよね。この"感覚"に晒され続けること自体がしんどい。
だから、この感覚にどうしても逆らい難いです、あっちの人にお返しをしたらこっちの人にもしなくちゃ! と焦っちゃってもう動悸が治まりませーん!! 白目ひん剥いて寝る!! という人は、まあ、そのまま白目ひん剥いて寝てもらっても構わないのだけれど、自分なりのルールを決めたらいいのではないかなぁ──と思う。
私、感想とか評価(星の通知自体はオフにしているが、好きなタイミングでチェックするようにはしている)がやって来たら、その人の作風とか人となりを探る前にすることがあって。乱数発生ツールってあるじゃないですか? アレのサイコロで特定の目が出たら探りを入れるファーストステップを踏むようにしてる。
いや、コレ私みたく返報性の感覚の前に
もちろんみんながみんなこうした方がイイよなどとは、露ほども思っておらず。ただ、冒頭で述べた通り、お返しグセってリアルに波及するので。小説投稿サイトという限られたエリアで済むならまだしも、リアルだと結構な痛手を
そもそも私が心理学を勉強している理由のひとつって、自分の身を守るためなんですよ。
人は普段からこういうバイアスにかかりやすい、こういう状況下に立たされるとこういう思考に陥りやすいというのが多少なりともわかっていたら、ある程度は対応できるでしょ?
偶にコミュニケーションに関するテクニックなんかを人として温もりがないとか、純度が低い(おまえは範馬勇次郎か)みたいな謎観点からディスってくる人おるけど、コレ私からしたら自分の大切な人を自分の不用意な発言で傷付けるリスクを減らすことの何がいけないの? という話なんよね。どう考えても、メリットしか見当たらなくない?
兎角──新人web作家をはじめ、もらったらお返ししなきゃマインドに日々
正直web作家が小説投稿サイトを離れる理由って、読者がいないからとか、仲の良いユーザがいないからとか、リアルが忙しくなってきたからとか、そもそもそのサイトがもうプラットフォーム的に虫の息とか、まあ色々あるとは思うのだけれど。少なからず、今回取り上げた"疲れ"みたいなものもあるとは思うので。
自分があって苦しいなと思うものは、周りの目なんぞ気にせず減らしていったらいい。もちろん「それでも、私は全てのコネクションを大事にしたいんだ!」と
それでは、これを読んでいるあなたが少しでも気楽なweb作家ライフを送れるよう夢見ております。ばいばい。
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