【あなたは逃げていい】俺自身が逃亡先になる事だ

 タイトルに深い意味はありません。「もうこれ以上は無理だ」と思ったとき、人は逃げてもいいという話。

 私、初めて就職した会社で確か勤続──何年目だったかな(すっとぼけ)? ある冬の日にバックレたんですよ。このバックレたって何も「退職を俗っぽく表現してみた」とか絶望的に地味過ぎるYouTubeの企画みたいなノリではなくて、マジで「もう会社行けませーん。ほな、さいなら~」みたいなノリで自主欠勤発動したんよね。

 そこに至った理由として、会社側のハイデマンド&ローコントロールな部分に心身ともに耐えられなかったっていうのももちろんあるんだけど。


 単純にね、職場に嫌い過ぎるヤツがいた。


 どれぐらい嫌いだったかというと、嫌悪レベル十段階でMAXを殺意と想定した場合、会う度ほぼほぼ九点って程度にはいけ好かなかった。

 だから寝不足の日とかは殊更マズかった。睡眠時間が極端に少ないとか、そもそも睡眠の質自体悪かったりすると、人間って人としての魅力度、会話の能力、注意力、生産性──兎角とかくありとあらゆる能力が下がってしまうから、ふとした瞬間真面目に「コイツぶん殴っちゃうじゃね?」って思う日がざらにあった。


 だから、バックレました。


 以上。云わばこの法治国家で理由はどうあれ人に手を上げちゃうのは善ろしくないからバックレたんよね。もちろん突拍子なさ過ぎた分、大勢の人たちにご迷惑をおかけしたことは紛うことなき事実なのだけれど。

 ただ、今思い返してもアレは逃げて正解だったなーって思う。逃げたくて逃げるヤツなんてそもそもいないわけで。逃げなきゃ最悪ヒト一人可能性あるんだから。今となってはもう──アレは私なりの生存戦略だったと解釈してるから。


 で、いっぺんバックレて痛感したんだけど、やっぱ人間いざってときの逃亡先を確保しておくことは必要だなって。


 この逃亡先っていうのは物理的に身を置ける場所だけじゃあなしに、SNSだけの繋がりでもいいし、とりあえず全てでなくとも自分の気持ちをいくらか吐露できる場所──って意味合いね。

 じゃあ、その逃亡先をどうやって見つけたらいいんだって話なんだけど、フツーにさ、私の逃亡先になってくれる友だちを探していますってはらをオープンにしてええと思うねんな。そう、友だちをつくる理由にやたら前向きさを求める人おるけど、いや別に後ろ向きでもええやろと私は思っていて。

「私の"逃亡先"になってくれる友だちを募集しています」って別にスタンスとしてアリじゃない? 圧倒的にナシではなくない? ライト文芸(とかいうジャンルが昨今はあるんだっけ? 仔細は知らんけど)の帯についてたら何かちょっとエモい感じしない? RADWIMPSの曲とか聞こえてきそう。友だち側からしても最初からそういう理由で近付いてきたんだってわかってた方が「何だこいつおもしれーな」ってなると思うけどね、私なら。


 で、もう逃亡先候補がいますっていう人は、頼れる範囲で頼ったら良いと思うよ。


「けど、迷惑になるんじゃ」って不安も少なからず過ぎるだろうけど、その点は大丈夫。何せ人間って自分を助けてくれる人じゃなくて、自分が助ける人を好きになるようにできてるから。脳みそがそう認識する仕組みになってるから。「あっ、醤油取りますよ~」じゃなくて「ゴメン、醤油取って」って云った相手を味方として認識しやすいのが我々だから。

 ──いや、何ひとつ大丈夫じゃないと思うんですがそれはとかいうツッコミは聞こえません(鋼の意思)。ぶっちゃけもしかしたら自分迷惑かもってモヤモヤするんだったら「迷惑じゃないですか?」って訊きゃあイイからね? でも、そんな訊き方したら迷惑だとははっきり答えづらいでしょうって思うかもしれないけど、案外ンなことないよ? 個人差はあれど云うヤツはフツーに「うーん、強いて云うなら迷惑だね」って云うよ?

 そういう意味では、はっきり拒否してくれるときは拒否してくれる相手を"逃亡先"として選ぶといいのかもね。──い、一体何の講座だったんだコレは? まあ、アレです。深夜テンションってことで許してクレマチス。ではまた~。 

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