男女の書き分けが難しいとお嘆きのあなたを救いたい②【進化心理学】

「男性は怒りの感情を察しやすく、女性は悲しみの感情を察しやすい」というお話の続きにござい。さて、こちらを進化心理学的見地からひも解くに当たって、話は原始時代まで遡るわけですが──(云うまでもないとは思いますが、今回の話も諸説あります)。

 男性の場合は、ご存知の通り狩猟に出向く必要があったわけです。狩るということはその身を危険に晒すということでもありますから、自分の身を守るために、はたまた女性と子どもの身を守るために、向けられる怒りの感情や敵意に対して敏感である必要があったのです。それゆえ──男性は怒りの感情を察知しやすいと。

 で、若干話は逸れるのですが、一見マイナスとしか思えない怒りの感情にも実はメリットがありまして。人間って怒っている間は、問題解決能力が向上すると云われております。「えー、要するに、怒ってるときは解決案を思いつく能力が上がるってことー? 胡散臭ーい」などとどーにもピンとこない、そこなあなたはお思いやもしれません。なので、身近な例を挙げさせていただきますと──。


 上司から理不尽な理由でお叱りを受けてイラっとしたとき、そこそこ具体的な復讐のプランが何パターンか思い浮かんだ経験ってありません?


 ──いや、これ絶対私だけじゃないという確信があるから、例として挙げたのだけれど。「あっ、闇の側面出ちゃいましたねー^^」とか、そういう目で見ないで。いや、別に見ても全然いいんだけど、悪い意味で特別視はしないで? まあ、それあるあるーって同意してくれている(些か闇の深い)人たちが大勢いるってことを前提に話を進めるんだけど、要はそういうことよ。

 人間ってイラっとしてるとき、視野が極端に狭まってるみたいなイメージあるけど、良い意味で程よく視野が眼前の問題にフォーカスしてくれるって云えば良いのかな? 


 だから、実はイラっとしているときこそ普段棚上げしている問題の解決に取り掛かる方がいいんよね。


 ──うん、わざわざ云わんでもわかるとは思うけど、これムカつく上司への復讐を推奨しているわけじゃないから。「今、私は最高にイライラしている! よーしっ、アイツを社会的に抹殺するプラン、たくさん考えちゃうぞー。まずは、ライフラインを断つんやー☆」って思い描くまでは各々の自由だけど実行はマズいから。法に触れる危険性があるから。そこで「姫乃只紫に唆されました──」みたいなこと供述されても私責任とれないから。

 よしっ、そこそこ長い寄り道を経た上で話を戻すんだけど──女性の場合はと云いますと、周囲の人とコミュニケーションを図りつつ、ときに協力しあいながら家事や育児を行っていました。

 悲しみの感情とは、ざっくり不安やネガティブな感情とも云い換えられるわけでして。他人と交流を図る上で、相手が何を不安に思っているか、不満に思っているかがわかるとコミュニケーションって円滑に進むじゃないですか? 少なくとも相手の立場に寄り添いやすくはなる。信頼関係が築ける。育児だって、その心情がちょっとでも掴めた方が面倒は見やすくなる。だから──女性は悲しみの感情を察知しやすいんじゃないのってお話。

 ちなみに、悲しみの感情にもメリットはありまして。人間は気分が落ち込んでいるときほど、分析能力が上がると云われております。それ、問題解決能力とどう違うん──って質問が飛んで来そうなのでざくっと申し上げますと、怒りの感情が兎角とかく頭の回転を早めて案を量産するのに対し、悲しみの感情は細部を見る能力を向上させるって感じです。

 その分析力がどういう場面で活かされるのかって云うと、たとえば人間って落ち込んでいるときの方が他人の嘘を見抜きやすいって説があるのですよ。私らの常識からすると、むしろ傷心しているときの方が色々騙されやすそうなもんだけど──どうもそうではないらしく。


 一見RPG風に云うところの状態異常バッドステータスとしか考えられなかったものが、実は思わぬ能力値を底上げしてくれているかも──って話は面白いですよね。


 うん──びっくりするほど男女の違いについて触れていないことにたった今気づいたんだけど、ぶっちゃけそこまで反省はしてない。タイトルに偽りあり感濃厚だけど、所詮無料で見れる情報だからね? 

 なので、続きはまた気が向き次第。次回書くとしたら男性と女性では恋愛においてしやすい勘違いの種類が違うぞーとか、男性が外見と内面以外で「この女性ひと魅力的だな」「可愛いな」って判断しちゃうあまりにも意外過ぎる条件とか、そういう話をしたりしなかったりします。ばいばい。

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