誰でもわかるコーヒーとカフェインの話 コーヒーを飲んだときあなたの脳内で何が起こっているのか

 Twitterを見てると創作アカウント界隈でコーヒーの飲み方やカフェインの話をちらほら見かけまして。需要あるのかなーと思ったので、まっこと唐突ではありますがコーヒーとカフェインの話をします。

 皆さんもよくね、眠気覚ましとか集中力アップ目的でコーヒー飲んでますよーという方、そこそこいらっしゃるとは思うんですが。そもそも何故コーヒーを飲むと目が覚めるのか、頭がスッキリするのかっていう仕組みからまずは説明させていただきたく。

 というのもね、ここを理解できていない人が大体「コーヒー飲み過ぎて気分悪い」とか云ってる気がする。──私の勝手なイメージだけどね? 『SNSでネガティブな情報ばかり追ってしまうあなたへ』でも触れたことだけど、人間はそうなるメカニズムを知ってると一歩引いて物事を観れるから。「あっ、これ以上はやべーな」ってブレーキを踏める可能性が高まるから。

 さて、コーヒーを飲むとどうして頭がスッキリするのか。コーヒーを飲んだとき、人間の脳の中では何が起こっているのか──というお話なのだけれど、これについて説明するに当たってまず脳内に「レセプター」があるってことを知ってもらわなくちゃいけない。

 ここでレセプターでググっちゃうと受容体って言葉が出てきて──そういう方面にうとい方だとイヤだ怖いこんなの知らなくていいもう寝るってなっちゃうから、もうね。ググらなくていい。今回はあくまでカフェインの効果をざくっと解説するだけだから。


 レセプターはたとえるなら「コップ」です。


 もう今回に限ってはこれだけで充分。で、私たちは起きている間アデノシンっていう物質が生成されているんだけど、これも下手にググらないでいい。もちろん理解をさらに深めたいって人は検索してもらって一向に構わんのだけれど、この場に限っては「疲労物質」という解釈でオーケー。


 この「疲労物質」が「コップ」に溜まってくると「ああ、疲れたなぁ」「何か眠いなぁ」って感じるわけ。


 で、このコップを綺麗に洗う方法があるんだけど、これが睡眠ね。あっ、そうやって聞くとやっぱ睡眠って大事なんスねぇーとふんわり思っていただけただろうところで、じゃあコーヒーに含まれるカフェインって何してくれんのってお話に移るんだけど。

 

 カフェインは喩えるなら「フタ」です。


 つまり、レセプターという「コップ」にアデノシンという「疲労物質」が溜まってゆくのを「させるかぁっ‼」って云いつつ(多分云ってない)にブロックするのがカフェインっていう「フタ」なのよ。

 フタの役割を果たせる理由としては、アデノシンとカフェインの形が似てるから丁度栓をする形になるっていうのがあるんだけど、まあとりあえずはね。「そっかー、カフェインってフタなんだー」と理解してもらえれば、この場はそれで良し。

 さあ、そんなメイン盾ならぬメインフタであるカフェインさんだけど、コーヒー愛飲家の皆さんは身をもってご存じの通り効果は一時的です。せいぜい90分~150分でメインフタではなくなります。

「じゃあ、待てよ。効果が切れそうなタイミングを狙って追いコーヒーと洒落込めば無限の集中力が得られるのでは?」と思ったそこのあなた。「う~ん、鋭いっ!」と云ってあげたい気持ちは山々マウンテン(by『僕と千影と時々オバケ』)なのだけれど、残念ながら違うっ‼ なぜカフェインで無限の集中力は手に入らないのか?

 

 カフェインを調子に乗って摂りまくるとね、「何だコイツずっとフルスロットルだよやべーやつじゃん」って判断した脳がアデノシンを感知できるレセプターの数──「疲労物質」を受け入れる「コップ」の数を増やすんだよ。


 だから、いくらカフェインを摂っても「フタ」によるブロックが追い付かなくなる。特にコーヒーを眠気覚まし目的で飲むことが習慣化してる人なんか経験したことあると思うんだけど、「何か最近コーヒー飲んでも眠いままだなぁ」「効き目薄いなぁ」って感じたことないです? 

 もしかしたら、それがこの状態かもしれない。この状態でいくらコーヒーがぶ飲みしたところで、脳がますますアデノシンに対して過敏になって疲れやすくなるだけだし、効果を実感できないから飲むを繰り返していたらジャンキールートまっしぐらなのはもはや云わずもがな。


 今回は、コーヒーの飲み過ぎ──というより、カフェインの過剰摂取が良くないのはからだの中でこういうことが起こってるからなんだよーというお話でした(ここまで書いて改めて思うけど、コーヒーナップとかいうあまりにも理に適ったテクニック、考え出したヤツ凄くない? コーヒーナップってなあにっていう人は各自ググってどうぞ)。


 結びとしては至極当たり前なのだけれど、「なぜこれをやり過ぎるとダメなのか」というメカニズムをざくっとでも理解しておくことは、自己をコントロールする上でとても大事。

 ちなみに以前Twitterで人間にはカフェイン感受性なるものがあって人によって大丈夫な量が違うよーという旨のツイートをしたのですが、大多数の人が中カフェイン感受性──1日200~400ミリグラムまでなら問題なしに当てはまるとされているので、まあ目安はその辺りでいいんじゃないかなぁと思います。ただ、中には100ミリグラムで心臓バクバクいっちゃう高カフェイン感受性の方もいるので、そこらへんは自分のからだで無理なく実験してね。

 あと、このカフェイン感受性って遺伝で決まるからな。鍛えてどうこうなるもんちゃうからな。まあ、あなたの頑張りがハーバード公衆衛生大学の調査結果を塗り替えるという自信があるのであれば試してみてもいいとは思うけど、そこに対して姫乃は一切の責任をとりませんっ!

 さて、いかがでしたか(人生から貴重な時間を消失させるいかがでしたか系クソブログを許すな)? 云うまでもありませんが、私は科学の専門家ではないし、今回の説明はひたすらわかりやすさ重視で細部を大分と端折はしょっております。

 あと、読み返してこれコーヒーっていうよりひたすらカフェインの話してるじゃんってことに気付いた。けどまあカフェインはコーヒーではなくサプリで摂ってますって人の方が明らか少数派だと思うのでタイトルはこれでいっかなーと思います。今回はカフェインの効果について集中力アップにのみフォーカスしたけど、紹介していないだけで他にもいい効果があるぞ!

 読んで為になったと思ったら、フォロー&高評価をお願いいたします(云いたいだけ)。ではまた~。次回もしかしたらEX枠で自作語りするやも~。

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