モモタロウ

第1話

むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがすんでいました。

おじいさんやまへ、シバをかりにいきました。

おばあさんはかわへ、せんたくにいきました。

　おばあさんがかわでせんたくをしていると、おおきなモモが、ドンブラコとながれてきました。

　おおきなモモにおどろいたおばあさんでしたが、たくさんたべれそうだったので、おおきくておもいけれど、せなかにかついでいえにもってかえりました。

　おじいさんがかえってくるのをまって、ふたりなかよくおおきなモモを切ろうとすると、ビックリ、モモからアカチャンがでてきました。

　おじいさんとおばあさんはとてもおどろきましたが、こどもがいなかったのでおおよろこびしました。

　はじめてのこどもです。

　なまえをかんがえるのもたのしみでした。

　おじいさんとおばあさんはそうだんして、モモからうまれたのでモモタロウとなづけました。

　モモタロウとのくらしはゆめのようにたのしくて、あっというまにすぎていきました。

　モモタロウはりっぱなおとこのこにそだちました。

　モモタロウはオニがたからものをもっているとききました。

　モモタロウはオニたいじをすることにしました。

　モモタロウにはなしをきいたおじいさんとおばあさんは、モモタロウのためにキビダンゴをつくりました。

　モモタロウはオベントウにキビダンゴをもってオニたいじにいきました。

　モモタロウはオニのしま、オニガシマにいくとちゅうでイヌにあいました。

　イヌがキビダンゴをほしがりました。

　イヌはモモタロウにオニたいじをてつだうことをやくそくしました。

　モモタロウはキビダンゴをイヌにあたえました。

　サルもやってきてキビダンゴをほしがりました。

　サルもモモタロウにオニたいじをてつだうことをやくそくしました。

　モモタロウはキビダンゴをサルにあたえました。

　キジもやってきてキビダンゴをほしがりました。

　キジもモモタロウにオニたいじをてつだうことをやくそくしました。

　モモタロウはキビダンゴをキジにあたえました。

　モモタロウたちはオニガシマにたどりつきました。

　サルがオニガシマのカベをのりこえてかぎをあけました。

　イヌがオニをほえておいかけました。

　キジがオニのメをつついてつぶしました。

　モモタロウがイシをなげてオニをおそいました。

　おおくのオニがないてにげまわりました。

　おおきなオニがなかまをかばってモモタロウとたたかいました。

　モモタロウはイヌ、サル、キジといっしょにたたかいました。

　ひとりぼっちのオニは、なぐられ、かみつかれ、ひっかかれ、つつかれてまけてしまいました。

　モモタロウはオニガシマにあったタカラモノとタベモノをぜんぶもっていきました。

　モモタロウはおかねもちになり、ぜいたくにくらしました。

　オニたちはうえてしんでしまいました。

　めでたしめでたし。