ひっかかり
こんばんは、このはりとです。
根拠ははっきりしないのですが、自身が書いたものに“ひっかかり”を感じる場面がよくあります。「書いたはいいけれど、何かが違う……」と。それは、自身の選んだ言葉であったり、表現であったり、ときには人物の名前であったり。一度は、脚本家と演者に、監督であるわたしがOKを出したはずが、あとになって「やっぱり直そう」と言い出します。ですが、脚本家も演者も、監督さえも、すべてがわたしのうちから生まれたものです。誰ひとり、仕事を放棄はしません。そうやって、「やっぱり直そう」がなくなったとき、ようやく物語の完成です。
このエピソードを書くきっかけになったのは、「やっぱり直そう」が人物の名前に及んだからでした。さすがに、『そこを直すの? 今さら?』の声が聞こえましたが、直してみたら話が膨らむのですから、面白いものですね。
つづく
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