計り知れない世界

 NHKで植物の番組をいくつか見て感動した。


 私は風媒花と虫媒花の違いもつい最近まで知らなかったのだが(未だによく分かっていない)、虫媒花と虫の暮らしは密接に関係しているらしいのだ。生き物も助け合っているんだなぁ。


 真の生き物好きは弱肉強食や生存競争、本能といった部分にも理解を示し、深く掘り下げ、愛でておられる。


 私は弱肉強食や生存競争の概念は苦手で、虫を手に乗せて眺めたり、家に入ってきた虫を逃がしたりする程度だが、そのくらいでは虫の気持ちも花の気持ちも分からない。


 なんとなく全体を見ているだけでは理解できないこともあるんだなぁ。生き物好きを名乗りたい私だけれど、まだまだ生き物好きとは言えないなといつも思う(言うけれど)。


 何か一種類の生き物を知ろうとしても、生き物というのは他の生き物たちと関わりを持っているものだから、パッと一種類だけ見てもよく分からない。それでもこちらは一匹の虫の歩き方、飛び方、可愛らしく毛繕いする姿などに心奪われる。


 まだ入り口にすら立っていないのに……。


 多分一生入り口に立たないまま終わる。もっと生き物のことを理解している人間も多いだろうけれど、私はただの器の小さい偽善者だから仕方ない。そこは開き直っておく。


 一種類の生き物と深く付き合った方が分かることもあるから、ファニマルと暮らす人間が多いのだろう。すごいなぁ。


 私も一株の植物に密着取材でもしようかなぁ……。けど集中力がないしハチが来たらビビって逃げてしまうし、それすらできそうもない。


 せめて出会った生き物たちのことをもうちょっと注意深く観察して、多めに調べるよう心がけることにする(多分三日坊主)。





関連エッセイ「ファミリーアニマル(ファニマル)」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054896019060/episodes/1177354054898094306

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