第2話 告白
唐突な告白の後、何も無かったように凛としている
横で見ている限り、真面目でお
何故か私には、普通にはなせているけど……。
「あぁ、もうすぐ時間か……じゃあ、少し早いけど終わるぞ。挨拶。」
担当の先生の合図で、元気もやる気も無い挨拶か室内にポツリポツリと響いた。
***
挨拶も終わり、騒々しい休み時間が始まったが、
私は、本に目を向けたままの
「た、
「サプライズだよ、好きでしょ?」
彼女は
「それより、私からの告白は真摯に受け止めてくれてる?」
「た、
少しすると彼女は口をツンと突き出して、更に小さな声で……今にも消え入りそうな声で呟く。
「そんな事関係ないよ、だって……。」
「だって?」
「だって私が好きなのは、"男の子"でも"女の子"でもなくて、"
「はぅっ……。」
この幼馴染、言動がイケメンだ……。
こんなにも、女の子の落とし方を理解出来ている女子が居るなんて……。
これはもう、付き合って毎日ドキドキする日々を送りたくなってしまう。
「もう、
「あの……
タイミング悪く百合に割って入ってきたのは、山田だった。
急に話しかけられ、心の準備ができていなかった彼女は、目を泳がせながら
「あのえっと、その……。」
しかも、相手は中二病に加えてオタク気質の山田……中々の
「その読んでる本って、"このすぱ"?やっぱ面白いよね、特に〜〜が〜〜で……。」
『い、
心の中に、
助けを求める幼馴染は、私に告白した時のような強気な態度とは打って変わって、随分と弱気だった。
"助けてあげないと"
直感的に山田の……いや、堕天の黒無垢の暴走を感じ取った私は、
「山田、やめてあげてよ。」
「何だよ、
「あるよ……!」
山田は、会話(と言うより一方的な言葉責め)を途中で止められたことが不服だったようで、あからさまに嫌そうな顔をしていた。
勿論、
思わず見入ってしまいそうになる。
不満だ、というように胸の前で腕を組んでいる山田。
根は真面目でいいやつのはずなんだけど、オタクはオタクなんだな。
「ふっ、
「違うよ、
「何だよ。」
「
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