とりあえず死んでもらったよ
今年の夏は異常気象だ。まぁ僕はクーラーの部屋でゲームでもしますか!てか毎日ゲーム三昧だわ。今やっているのは流行りの推理ゲーム、主人公が次から次へとくる依頼を助手と一緒に解決する単純なゲームなんだがそれがまた面白い。この主人公のようになりたいと思う人もいるだろう。まぁ僕も実は探偵とかに憧れていたりもした。でも実際は僕には程遠い存在だった。てかニートが探偵になるなんて夢見すぎだよなw
「ん?やばい、今日このシリーズのゲームが新しく出てるじゃん」家から出るのは極力避けたいが今日ばかりは仕方ない、早く買って帰ろっと決めた。
《10分後》
無事買えた。よしっ帰るか!僕は寄り道をせずに帰ろうと心に決めた。でも僕がこのゲームをすることはなかった。実はこの時すでに僕の運命は決まっていたなんて……
「ねぇ○○あの子はどう」
「いいんじゃない。でもどうやって連れていくの?」
「うーん、私の能力って死んだ人にしか使えないし、可哀想だけど死んでもらう?」
「了解」
*********************
はぁ暑い。流石にちょっと休憩するか!
コンビニよってジュースでも飲もうかな……
「毎度あり!!」
歩きながら飲んで帰ろう。
「ねぇ○○あの子飲み物買ったよ」
「まさかの毒殺にするつもりなの?」
「ん〜でもなるべく苦しくしてあげたくないんだよね」
「だったら毒を飲んだ瞬間に私のスキルであの子の周りだけ時間を早めるのはどう」確かにそれなら苦しいのは一瞬か。
「それでいくか」そうして僕とお姉様はあの子の飲み物にこっそり毒を忍ばせた。主にお姉様の能力でだけど……
やっぱり夏といえばジュースかアイスだよな
僕は毒が入ってるのも知らずにジュースを1口飲んだ。
「グッ…何これ…苦し…」バタッ
僕は何が起こったか理解する暇すらなかった。
✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼
「ん〜起きないね」
「早く起きて、欲しいんだけどね」
「もうすぐ起きるよ」
ん…ここは何処だ。てか、誰知らない子が僕を覗き込んでいるんですけど。
「起きたみたいだよ、お姉様」
「起きるの遅かったわね……まぁいいか改めて私の名前はエミル・インデリーんでこっちにいるのが」
「よろしくね!僕はヨミル・インデリー訳あって君には死んでもらったよ」
ん?今なんていった?死んでもらったよじゃないだろ!!まだ新作ゲームやってないんですけど!!僕の楽しみなんですけどぉ。言いたいことは沢山あるがとりあえず自己紹介はしとくべきか
「僕の名前は佐々峰颯斗と言います……でやっぱり僕は死んだのね!しかも毒で」
しかも犯人が目の前にいるんですけど、これどういう状況なんだよ。
「突然死んで変なとこきて困るよね。ごめんねぇ」
ごめん言えるなら殺すなよ。まじで。
「話終わったぁ?まだなのヨミル私寝るから終わったら起こしてくれる」
おいっ寝るなや!
「了解、お姉様」
「じゃあ早速本題に入りましょう。颯斗さんには今から別世界にいってもらいます。この世界は今まで貴方の住んでいた世界とは違いモンスターは勿論いますし色々な種族がいます。沢山の種族がいるという事は争いなど勿論あります。なので貴方には1つ能力を与えます」
……まじか異世界行くなら安全な所で暮らしたいんですけど。ニートに能力とか宝の持ち腐れだし。
「てか何で僕が異世界に行かなくてはならないんですか?」
「それはですね。さっきも言ったけれど向こうの世界は争いが激しいんですよ。勿論安全な場所も存在はしますけどね。だからその争いの原因等を突き止めて昔みたいに平和な国に戻して欲しいんです」
なるほど。昔はニートで誰の役にもたたなかったけれど、そんな僕が人助けできるなら……
「分かりました。」
「ありがとうございます。では早速能力でも魔法でも何でもいいんで1つ決めてください!」
何でも……ね。この世界で役にたつ能力の方がいいよなぁ!!迷う。でも……
「僕は誰かの少し先の未来が見えたり、過去の記憶が見えたりする能力が欲しい。」
「未来予知とかですか?!本当にそんな能力でいいんですね?」
「はい。」
僕は新しい世界では1から頑張ろと強く誓った。
「お姉様、決まりましたよ」
「zzzzz……」
おいっお姉様なに爆睡してんだよ!どっちがお姉様なのか……。
「あら、決まったの。じゃあ異世界へのゲートを繋ぐから待ってなさい。ってかそんな変な能力がいいなんてププッ」
この人殴っていいですか?めっちゃ殴りたいんだが、ぐっとこらえた。
「では、開いたから行きなさい。次に目覚めた時に貴方が何処にいるかは知らないけど、頑張りなさい……まぁ期待はしてあげるから」
まさかのお姉様ツンデレ!?
「またね〜颯斗」
「んじゃあ、行きますか」そう言って僕は新たな期待を込めながら目を閉じた。
元ニートの僕が異世界行ったら名探偵に!? クロネコ( *¯ ꒳¯*) @kuronekoSS
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