解釈のむづかしい本作。私、俺、僕と一人称がみっつも出てきます。それぞれ別のパートに分かれていてその点では混乱はありません。視点が入れ替わるとさっきまでの一人称のキャラは誰だってことになりますけれど。いろんな解釈をゆるす作品なのか解釈ができないような作品なのかむづかしいところ。メタ的な解釈になるのですかね。
目眩のする悪夢のように、重層的に入り組んだ物語でした。刺激的な素材(カニバリズム)がとても効果的に使われていたと思います。短い中に、凝縮したイメージが込められていて、おもしろかったです。