せめて欲しいと思った

なんて弱いのだと

なんで弱いのだと

うつむいて唇を噛み締めた

自分の弱さが

憎むより哀しかった


例えばもっとお金があったら

例えばもっと力があったら

いや、それでも

どうにもできないことはあって

どうしようもないことはあって


ならば心の強さが

もっともっと欲しいと思った

支えられるものなら

支えられるかぎり

壊れぬ心と身体を、と願った


それが

せめて


せめて欲しいと思った

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