普通に生きる

普通って言うなぁ!

　普通って言うなぁ!というのは漫画さよなら絶望先生に登場したあるキャラクターの言葉である。

　今世の中には普通って言葉が溢れすぎてると思わないだろうか？

　普通に生きるというのに疑問を持たない人は結構多いのだと私は小さい頃から感じてきた。だからこそ普通の世界から逸脱した何かに秀でた人を羨望してしまうのであろう。

　人生において大事なものは人それぞれである。ただ人生において普通って言葉はかなりの頻度で聞いてしまう。国によっては共産主義や社会主義（詳しくないのので間違っていたらすまない）に代表されるように国民を統制を強いている国も多数存在する。

　私達の住んでいる日本はどうだろう。一見自由民主主義的な社会であるが、裏を返せば世界で最も成功した社会主義国家とも揶揄されるように日本型社会主義というのはかな～り根深く残っていると思う。

　そういう社会だから世間でも普通っていうのはかな～り重要視される。出る杭は打たれるという言葉に代表されるように右ならえ右、ガルパンのカチューシャ様が言ったら絶対そうというノンナ的思考みたいなそんな感じ。

　そんな縛りから抜け出せずに人生を終える人も沢山いるし、それを否定するのも間違っていると思うが個人的には違和感しかない。

　私の家が厳格な家制度が多少残っていたから感じていたことかもしれないが、家のためという考えはまだまだ根強い。自身を犠牲にして社会のために尽くす。それが人生において重要な意味を与えるという考えである。

　高度経済成長期などはそういう価値観でも右肩上がりに上がる年収などで満たされていたであろうが、現在は皆が皆そうはいかない。

　ぱっと思いついたところでも失われた30年は大きいと感じるし、最近の社会情勢を見ても資本主義経済の限界の訪れを感じてもしまうのだ。

　そういう閉塞感を打ち破るのは「オタク」であると私は常々思っている。オタクのバイタリティは凄い。ある作品にハマってその作品のキャラがやっていたことを真似する。きっかけがそこら中にあるのだ。普通に生きていたら見つからないであろうことを見つけてしまう。自分の得意なものに、または好きなものにしてしまう。ある意味可能性の宝庫だと思う。

　勿論普通に誠実に生きる人をバカにする気がないとのかと言われると閉口してしまうが、社会的に限界が見えてきた現代社会に変化を与えるとしたらある意味こういう「オタク」的バイタリティなのではないだろうか。。。

オタクに幸あらんことを願わずにはいられない。。