百戦錬磨

定食亭定吉

1

二〇二〇年夏。ビーチ相撲をYouTube収録するため、神奈川県、三浦海岸にやって来た。シェアメイト同士の愛夢(あいむ)、冷士(れいじ)、暑男(あつお)。

 彼らの暮らすシェアハウスは、今年夏をもって、解体され、強制退去となる。互いに三十歳前後で家族みたいだった。

「はっきょい、残った!」

行司の愛夢が手を挙げる。

 威勢よく体をぶつけ合う暑男と冷士。愛夢がカメラを回す。体格では冷士がやや小さく、何度も投げ飛ばされる。しかし、何度も暑男に挑む。

「私も相撲したい!」

二人の姿を見て言った愛夢。

「いいよ!かかってきな!」

息荒い冷士。互いに異性といあ意識なく、組み合うが、愛夢が冷士を足払いし、押さえ込む。

「これで参った?」

愛夢が冷士を睨み付ける。

「はい!参りました!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

百戦錬磨 定食亭定吉 @TeisyokuteiSadakichi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ