短編 段煨2

「庭に野菜でも植えてみようと思うのですが、今の時期なら何が良いでしょうか?」


 段煨ダンワイは突然そんなことを尋ねられ、眉根を寄せてしまった。


 尋ねてきたのは許靖キョセイという高級官吏だ。御史中丞ぎょしちゅうじょう(官吏の弾劾などを司る役職)に就いている男で、現政権の人事政策の一翼を担っている。


 中央官庁の廊下でたまたま会い、軽く挨拶を交わした後すぐにそう尋ねられた。


「あ、すいません。いきなり変なことを聞いてしまいましたね」


 許靖は段煨の表情を見て謝ってきた。


 だが段煨は別に質問で気分を害したわけではない。


「いえ……私の趣味が農業だということを、許靖殿にはお話したことがなかったように思うので」


 最近は自分の野良仕事好きを大っぴらには公言していなかった。


 別に隠すべきことでもないとは思っているものの、今の自分は一軍を率いる将だ。


 輜重隊だけを預かっていた時とは立場が違うから、中央政府の貴族たちから土臭いという目で見られないよう気を遣ったりもする。


(本当は今でも野良仕事だけをして暮らしていきたいのだがな)


 本音としてはそうだ。


 しかし自分の仕える董卓が現政権の頂点に立ってしまったことから、必然的に自分の立場も上がってしまった。


 もはや降りるに降りられない。


(董卓様は、本当に上手くやられた)


 董卓は宦官かんがん外戚がいせきの権力闘争に上手く割り込み、結果として一国の頂点に立つに至った。


 羌族の兵数万に包囲された時からまだ五年と経っていない。


 あの頃は中央政府に顎で使われるような立場だったことを思うと、まるで妖術でも使ったような出世速度だ。


 そしてそれは段煨も同じで、許靖のような高級官吏と普通に話をしている自分に違和感を覚えることもあった。


「誰かから聞かれました?」


 問われた許靖は、段煨の目を見つめながら答えた。


「いえ、なんとなく土いじりが好きそうな目をしているように思えたものですから」


 それを聞いた段煨は一つの噂を思い出した。


 許靖は人物鑑定家として名を馳せている男だが、瞳を見ただけで相手の本質が分かるという噂だ。


(まさかな……)


 と思いながらも、本当に誰からも聞いていないのに分かったのなら、それは異常だと思う。


「……もう少ししたら大根やかぶうりなども仕込み時になりますね」


「いいですね。どれも好きな野菜です」


「それと、庭に植えるなら紫蘇しそなどもお勧めです。そういう薬味や彩りは料理中にふと欲しくなったりするので、庭にあると便利です」


「なるほど、確かに妻が喜びそうです」


「紫蘇は種からやるならもう少し暖かくなってからになりますが……」


 律儀に答えてやってから、興味本位で聞いてみる。


「……私の瞳には、何が見えるのです?」


 問われた許靖はごく軽い調子で、世間話として答えた。


「楽しそうに田畑で働く人たちが見えた気がしました」


「田畑で……そうですね、私はそういう人間です。農作業をしていたら幸せというところがあります。貧乏くさい人間だと思われるかもしれませんが」


「いえいえそんな。私など若い頃は馬磨きの仕事をして糊口をしのいでいましたし」


「馬磨き?月旦評げったんひょうの許靖殿がですか?」


「ええ。それが今はこんな仕事をしているから、人生何があるか分かりません」


 その事実と柔らかい笑顔に惹かれ、段煨はこの高官に親近感を抱いた。


「もしよろしければ、うちの種や苗を差し上げますよ」


「本当ですか?ありがとうございます。何だかねだったようになってしまいましたが」


「お気になさらず。いつも少し多めに用意してますし。それより許靖殿はすごいですね。本当に瞳を見ただけで相手のことが分かるのですか?」


「まさか。ただの妄想の話ですよ」


(妄想にしてはあまりに自分に合っている気がするが……)


 段煨がそんなことを考えているところへ、廊下の先から声がかかった。


「なんだ段煨、許靖殿に取り入って出世するつもりか」


 見ると、楊定ヨウテイがこちらに歩いて来ていた。


「許靖殿、ご無沙汰しています。もし段煨を取り立てるつもりならよした方がいいですよ。こいつは善人づらして、なかなか野心家ですから」


(野心家はどっちだ)


 段煨は半ば呆れるような気持ちで小さなため息をついた。


 許靖も別に真に受けるでもなく、冗談だと捉えて笑う。


「こんにちは。そういえば楊定殿と段煨殿は好敵手同士だと聞いたことがあります。兵として同期で、しかも同じように出世されているとか」


「この間はこいつが上手くやって少し早く上がりましたがね。俺も武功を上げ続けていますし、次は俺が先んじてやりますよ」


 董卓は世を牛耳るようになった後、まず段煨の方だけを出世させた。より大規模の兵を与えたのだ。


 当然楊定はいきどおった。


 憤り、その後の賊討伐で火の出るように敵を攻めて戦果を上げた。董卓の思うツボにはまったということだろう。


 そうやって部下を使うのが上手い董卓だったが、段煨としては困るのだ。


 それ以来、楊定の自分に対する当たりがさらに強くなっている。


 今も御史中丞という高官相手に失礼ではないかと思った。


「申し訳ありません許靖殿、猿の喧嘩のとばっちりのようで……」


 その台詞に楊定は段煨を睨みかけたが、許靖は大きく笑ってそれをかき消した。


「はっはっは!まぁいいではありませんか。切磋琢磨して磨かれていくのは良いことです。ただ……取り立てるという訳ではありませんが、私から見ると段煨殿は武官よりも文官に向いているような気がします」


「私が、文官ですか?……董卓様の下でずっと兵をやってきたので、そういう事が上手くできるとは思えませんが」


「経験と適性はまた別のものですからね。もちろんどちらも大切ですが」


 段煨自身も文官をやれるなら是非そうしたいが、そう簡単なものでもないと思う。


 楊定も許靖の言うことに異を唱えた。


「こいつは確かに突っ込んで敵を倒すのは苦手ですが、堀や土塁なんかを作らせるとなかなかのもんです。武官に向いてないわけじゃない」


(なんなんだこいつは……けなしたと思ったら妙に持ち上げたりして)


 いつもの事ではあるのだが、段煨は苦笑しながら楊定の横顔を眺めた。


 ただし、憎まれ口もいつもの事だ。


「つまり、土いじりの才能だけはあるわけですよ」


 そう言って意地悪な笑みを浮かべる。


 ただ、許靖の方はその憎まれ口に妙な納得をしていた。


「そうか……なるほど。そういうハマり方もあるわけですね……でしたら楊定殿も、意外と文官でもやれるかも?」


「アハハ、何を言われるんです。俺は生粋の武官ですよ。というか、その言い方だと月旦評の許靖殿から見ても俺は武官向きだということですね。これからも武功を上げ続けてみせますから、よく見ていてください」


 楊定は笑いながら去っていった。


 段煨はその背中にため息を飛ばしながら、許靖に尋ねた。


「……楊定の瞳には、何が見えました?」


 許靖はその質問に答えるべきか少しだけ迷い、視線を宙に漂わせた。


 瞳の奥の「天地」に関しては基本的に否定しているのだが、先ほど段煨にはただの妄想として話してしまっている。


 その続きだと思うことにして、答えてやった。


「……闘鶏、ですね」


「闘鶏?鶏同士を戦わせる、あれですか?」


 闘鶏の歴史は深く、紀元前から世界各地で行われてきた。


 後漢から三国志の時代は紀元二世紀から三世紀に当たるから、この時代も当然存在している。


 鶏というのは英語では臆病者を意味する単語になるが、元々の野生種は非常に闘争心が強い生き物だ。


 縄張り意識も強く、特に雄同士だとよく喧嘩をする。


「ええ、雄々しく闘う鶏たちが見えました。間違いなく武官向きの性質だと思います。頭の冠がひときわ立派な雄がいましたから、それが楊定殿でしょう」


「あぁ……確かに楊定の自己顕示欲を表しているように思えます。もしかしてその一羽、特定の一羽にしつこく攻撃してませんでしたか?」


 許靖は少し目を大きくして段煨の顔を見た。


「ええ……おっしゃる通りです。他にも鶏はいくらかいるのに、特に激しく、しつこく攻撃する対象が一羽いました」


「それが私ですね」


 段煨はまたため息をつきながら、そう理解した。


 基本的に好戦的な性格で、他に勝ろうとする。そして一人の好敵手を決めてそれに張り合う。


「なるほど、段煨殿は好敵手として認定されてしまったというわけですか」


「残念ながら」


「とはいえ、私が瞳の中に見た鶏は別にその一羽をいじめているようには見えませんでした。相手も十分にやり返していて、それでむしろ闘争心をあおられて楽しんでいるように感じられました」


「そうであっても、今のように変に突っかかってくるから迷惑しているのですよ……」


 それからふと思いたち、居住まいを正して許靖へと向き直った。


「考えてもみれば、同じ将兵として武功を競い合うから面倒なことになるわけです。もし許靖殿の言われる通り文官への転向が可能なら、ぜひ検討してみたいのですが」


 口ではそう言ったのだが、口には出せない思いもある。


(やはり戦は性に合わない)


 将として出世してなお、そう思うのだ。


 しかし将として出世しているからこそ、そんなことは言えない。部下の耳に入れば士気に関わるだろう。


 許靖は瞳の奥の「天地」を見てそういう性向も理解しているから、段煨の気持ちがよく分かった。


 本人のためにも、そしてその力を民のために使うためにもただの将として置くべきではないと思う。


「分かりました。機会があったら董卓様に段煨殿の適性についてお話してみましょう」


 許靖はそう請け合ってくれたものの、結局は段煨の文官転向が実現する前に許靖自身が中央政府から逐電ちくでんしてしまった。



***************



(結局は武官のままだが、こうしていられるのは許靖殿のおかげかもしれないな)


 段煨は土にくわを入れながら、そんなことを思い出していた。


 許靖は恐らく董卓へ、段煨の戦闘外の適性について話してくれたはずだ。


 それで董卓は段煨をただの将ではなく、県一つを治める立場に指名したのかもしれない。


(ここ華陰かいん県をよく治めねば)


 段煨はまた鍬を振りつつ、決意を新たにした。


 汗の粒が飛んで陽光にきらめく。その明るさが自分の心に重なり、段煨はいっそう嬉しくなった。


(やはりまずは基本となる麦などの穀物を植えるべきだな。それから時期を見てかぶ紫蘇しそねぎにら、大根、牛蒡ごぼう大蒜にんにくうりなども仕込んでいこう。そうだ、豆もいるな。兵の体を作るには、やはり豆だ)


 育てる作物のことを考えるのは楽しかったが、そういうふうに兵のことも考えねばならない。


 というのも、董卓が段煨を華陰へ駐屯させたのは純粋に治めるためだけではないからだ。


 というか、むしろ本来の目的は防衛だ。


 董卓は現在、反董卓連合などと呼ばれる集団を相手にしている。


 いったんは国を牛耳り始めた董卓だったが、その独裁に反対する勢力が各地に現れた。今はそれらとの戦になっている。


 反董卓連合軍の戦力は大きく、普通に戦っても勝てないと踏んだ董卓は焦土戦術を採用した。


 首都たる洛陽を焼き、より自分の本拠地に近い西の長安へ遷都したのだ。


 だから今の董卓軍の主力は長安にいるのだが、その長安への侵攻線上にいくつかの防衛戦力を配置した。その一つが華陰県の段煨だ。


 ちなみに楊定ヨウテイの方は長安近辺で董卓の手元戦力として置かれている。段煨が負けて華陰が抜かれれば、その次に仕事が回るはずだ。


 そういう防衛戦力だから、段煨は県を実質的に治めてはいるがその役職は中郎将ちゅうろうしょうという完全な武官だった。


(まぁ中郎将でも何でもやることは変わらない。まずは農業だ)


 ここが段煨と他の将たちとの違いだった。


 普通なら駐屯後にまずやるべきことは城壁の修復・強化などになる。防衛戦力として配置されたのだから当たり前だろう。


 が、段煨は耕作から入った。


『敵はすぐ来るわけではないし、城壁修復よりも作物が成るまでの方が日数を要する』


 段煨は部下たちにそう伝え、全軍に武器ではなく農耕器具を配った。


 反対する者もいたが、


『洛陽と共に多くの物が焼かれたのだ。今後は物不足が加速するに決まっている』


そう説いて農耕を優先した。


 農が分かる人間は、必然的に市場というものが分かる。毎年同じ量の作物が穫れてもその価値は一定ではないからだ。


 実際に洛陽や長安周辺ではこの後深刻な物資不足に陥り、他の諸条件も重なってハイパーインフレが起こってしまう。


『まずは農業を』


 という選択をした段煨は慧眼だし、優先順位のよく分かった仕事をしたと言えるだろう。


 ただ、そんな合理的な思考は果たしてどこまで本人の脳内を占めていたのか。


 段煨は一官吏、一将としてではなく、ただの一趣味人として至極満足げな声を上げた。


「いやぁ、やっぱり農業はいい」


 つやつやと光るほどの笑顔で額の汗を拭う。


 そこへ、怒声のような声が聞こえてきた。


「農業なんぞやってられるか!!」


 声の上がった方を見ると、一人の若者が鍬を地面に投げつけていた。


 苛立いらだちもあらわに地面を蹴り、その鍬に土をかける。


 その若者の周りに同じ年頃の兵たちが集まって来た。そして皆同じように鍬を投げ捨てる。


「せっかく兵になったってのに、なんで武器じゃなくて鍬を持たなきゃなんねぇんだよ!!」


(募兵に応じた新兵たちだな)


 若者の台詞を聞いて、段煨はそう検討をつけた。


 董卓軍では反董卓連合軍に対抗するため、戦力の増強を行っている。それで増やした兵だと思われた。


 段煨はその若者たちの所へ向かったが、それよりも段煨の副官の方が先に着いた。


「おい、お前たち何をしている!作業に戻れ!」


 体格のいい副官で、若者よりも頭一つ大きい。上から見下ろすように叱責した。


「ここは軍だ。勝手な振る舞いは許されんぞ」


 しかし若者はその体格差でこられても怯まなかった。


 むしろ副官を下から睨み上げ、舌打ち一つしてから応じる。


「俺たちは敵をぶっ殺して出世するために軍に入ったんすよ。なんで畑仕事なんかやらされてるんだって話で」


 新兵が上官に使っていい言葉ではない。普通ならこれだけで罰せられるだろう。


 ただ、段煨の軍は将の性格が反映されてこの辺りのことがかなり緩めだ。副官はすぐに刑罰を持ち出さず、若者に理を説いた。


「屯田というものは古くから行われている戦略で、かの武帝も採用されていた。これも立派な軍務だ」


「昔の人間がどうしてたかなんて知らねぇっすよ。これやる意味が分からねぇって言ってんです」


「意味?これで出来た兵糧によって戦力が保たれるのだ。意味ならあるだろう」


「兵糧ならそこらの百姓から奪えばいいでしょう。軍隊ってのは、そういう所っすよね?」


 当たり前のようにそんなことを言ってくる若者に、副官は唖然とした。


 しかもその若者の周りに集まった連中は皆一様にその言に納得しているようだった。


(こいつらは……刑罰を与えた上で軍から放逐しなければならない。いや、示しをつけるために一人二人斬るべきか)


 そう思いながら左手で腰の剣の鞘に触れる。


(この男が集団の中心のようだし、とりあえずこいつだけでも……)


 と、副官が思っている所に段煨がやって来た。


「なかなか元気のありそうなやつらだな。よし、私が直接面倒を見よう」


「えっ!?」


 副官は驚いて振り返ったが、段煨は不満を口にしていた若者へと真っ直ぐ歩み寄った。


「お前、名は?」


 新兵とはいえ、自分たちの長の顔くらい分かる。


 若者は多少のたじろぎを見せながら答えた。


「……陳範チンハンっす」


「陳範、だな。お前がこの連中の大将みたいなもんだと思って間違いないか?」


 段煨は集まった若者たちを見渡しながら確認した。


 何人かがそれにうなずいている。


「まぁ……俺がこいつらを誘って軍に入ったのは間違いないっすけど」


(おそらく元は街の若いゴロツキ連中だな。その中で幅を利かせていた陳範が、仲間を引き連れて志願兵になったというところだろう)


 体力と気力、そして欲求不満の溢れた若者たちが一旗揚げようと軍に志願した。


 が、やらされるのは農作業ばかりで成り上がりの機会など見当たらない。


 これでは怒るなというのが無理だろう。


「直接面倒見るって、何をしてもらえるんすか?」


 陳範は欲求不満が漏れてくるような、ぶっきらぼうな口調で聞いた。


 その態度に副官のこめかみに青筋が立つ。


「おい、お前……」


「農作業の手ほどきをしてやる」


 段煨は副官の言葉をあえて遮った。


 助けられた陳範はそうとも思わず、段煨の言葉を鼻で笑い飛ばした。


「いや、農作業って……」


「自慢じゃないが、俺の農作業の腕は結構なもんだぞ」


「そんなもん、結構なもんでもいらねぇっすよ」


「そう言うな。俺の唯一の自慢だ。それを伝授してやる」


「ハッ!やっすい自慢っすね。そんなもんで中郎将にまでなれるんすか?」


「運が良ければな」


「俺はそんな運任せじゃなくて、ちゃんと武功を上げて確実にのし上がりたいんすよ。いくら中郎将の近くにいられるっつっても、農作業しかできないんじゃ……」


 そんなことを言い続ける陳範の胸ぐらを、段煨が突然掴んだ。


 そしてぐっと顔を近づけてささやく。


「周りをよく見ろ」


 言われて目玉を回すと、段煨の副官が剣を抜いていた。


 しかもそれだけではない。


 騒ぎを遠巻きに見ていた周囲の兵たちが、鍬を片手に集まって来ている。どの顔を殺気立っていた。


 段煨はその穏やかな性格で多くの部下たちから慕われている。敬愛する司令官への無礼に怒っているのだ。


 少しだけ迫力を増した段煨の声が陳範の耳を打った。


「覚えておけ。軍隊ってのは、だ。死にたくなければ、出来るだけ俺の目の届く所にいろ」


 他所より優しい人間が多いとはいえ、段煨の軍とて当然軍だ。人を殺すことを生業なりわいとしている。


 こういう若造を生かしておくほど甘い組織ではなかった。


 段煨は陳範から手を離すと背を向けた。


「お前の仲間たちを連れてついて来い。今日からお前たちには俺と一緒の場所を耕作してもらう」


 陳範が仲間たちに目を向けると、どの男の顔にも怯えの色が見え隠れしていた。


 そしてそれは、おそらく自分も同じなのだと思う。


「……ちっ、仕方ねぇなあ」


 陳範はひときわ大きく舌打ちしてみせたが、自分でも強がりにしか聞こえなかった。

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