第7話、異世界モノ、その評価

 ここからの発言・記述は、少々、ヤバイかも・・・

 サイト主宰者から『 抹殺 』されるか、否定クレームが殺到するか・・・

 ただ、「 さすが、大手サイトだ 」と、評価されるようになって頂きたいが故、

 敢えて掲載させて頂きます。


 カクヨムで例えるならば、『 ○○万PV突破! 』や『 レビュー100越え、感謝 』などと銘打ったタイトルによく見られる、いわゆる『 感想 』に値する、読者からの反応記録・・・ その、タブーとも言える部分に、敢えて触れましょう・・・


 その数は、果たして本当に正しいのでしょうか?


 まあ、結果的に述べれば『 正しい 』のでしょう。

 しかしながら、多くの方たちも疑問視されているように、実態は怪しいと、私も推察致します・・・


 現実的には、レビューや★が多い創作物が、コンテストで賞を獲ったり、書籍化されています。 コンテストの要項には、★の多さに関係無く、公平に審査する旨の項目も記されていますが、実際に賞を獲った創作物は、揃いも揃ってレビューや★の多い作品ばかりです。 そして、その作品を読んでみると・・・

 全ての受賞作品が、そうだとは決して申しませんが、私的には、賞に値する価値を見い出せない場合が、あまりに多いです。


 おそらく、★の少ない作品は、1次審査の段階では、一読もされていないと推察せざるを得ません・・・

 だって、コンテスト参加時点で読み、★は少ないけど、コレは面白いな・・! と思った作品が、後日、賞を獲得した事は、一度も無いのですから・・・

 まあ、私の嗜好が、コンテストの趣旨に合っていなかったのかもしれませんが、多くの方たちが、私と同じような意見を提議し、事態打開への警鐘を鳴らしています。


 レビューや★が多い作品は、書籍化しても売り上げが期待出来る・・ と言うのが、出版社の考え・意図らしいですが、その理論は、一応、賛同する事は出来ます。

 でも、その売り上げは一時的な物であって、すぐに忘れ去られてしまう作品になってしまう事でしょう・・・ それでは『 名作 』は、決して生まれません。


 そもそも、★がポイントされる実情は、実際にはどうか? です。

 この『 読者の評価 』なるものは、実際には、コメントを打った相手からの『 お礼 』的な場合のケースが、非常に多いと思われます。 特に、同年代同士であれば、尚更でしょう。 更新の度に★を付け合い、結果、自然とポイントは増えて行く・・・

 つまり、作品のレベルに関係なく、★は増えていくのです。 レビューの数も然り。


 実は、★を付け合う『 カルテル 』なる構図も存在し、学生の場合、クラス単位でのカルテルもあるとの事。 毎日のように、友人である( クラスメートである )作者の作品をチェックし、日課のように★や感想を付けて行く・・・


 これでは、崇高な意志を胸に、真面目に創作していても、『 慣れ合い 』( 表現が悪くてすみません )をしない限り、多くの評価を受ける事など、皆無に等しいではありませんか。


 さて、『 高度 』なる政治的判断は、サイト運営者の方々にお任せするとして・・・

 ここまで、異世界モノ創作者の方々に対し、散々たるコメントを述べさせて頂きましたが、私の意見・持論は、事実に裏付けされた現状から結論を得た、私自身の思考であり、誰が何と言おうと覆されるモノではありません。

 論破してやろうとお考えの方、無駄な事です。 そんなヒマがおありでしたら、誰もが感動し得る、素晴らしい作品を創作して頂きたく思います。

 そして、少しでも納得された方・・ もし、いらっしゃれば、この論評を書いた甲斐がありますね・・・! オリジナリティーある創作物を創りたいと思われた方、僭越ながら、以下のレクチャーを参考にして頂きたいと存じます。



■ キャラクター設定の場合、ご自分と、同年代はNGです。


 主人公の考え方・生い立ちの設定の明細に『 甘さ 』が出ます。

 20代の執筆者の方でしたら、壮年・高齢者。 男性であれば、中年女性。

 逆に、少年・女児でも良いのですが、どうしても、年齢に見合わない大人びた言

 葉使いや、性格が出てしまいます。 注意して下さいね。

 冷静な性格などは、物語り上、やってみたい設定ではありますが、そのような『

 願望創作物 』は、履いて捨てるほどあり、新鮮さを見い出せません。


■ 主人公が、突出して強い。

  もしくは、スキルアップして強くなっていくストーリー展開。


 コレも、私的には、何が楽しいのか理解に苦しみます。


 主人公は、読者です。


 読者は、創作者と同じく、普通の人・・・

 普通の人が、普通に成し得られる『 努力 』の方が、虚像の成功より遥かに感動を

 得られます。

  

 虚像でもいいから、現実を凌駕出来る『 英雄 』になりたい・・!

 そのキモチも充分に理解出来ますが、それは、ハッキリ言って、現実逃避です。


 ・・・お気付きですか?

 実は、それが、巷に溢れる異世界モノ全盛の『 正体 』なのです。

  

 現実逃避からは、何も感動は生まれません。

  

 なぜなら、現実逃避は自己満足の世界、そのものだからです。

 自身の世界に浸っているだけで満足しているのだから、テーマなどありません。

 支持する読者も創作者と同じく、自己満足に浸っている訳ですから、それ以上を

 求めません。 現状を支持し、称讃の想いを贈る事でしょう。 そのコメントを受

 け、創作者は更なる満足・優越感に浸ります・・・

 

 この系図が、異世界モノ謳歌の根本です。


 何でもアリの異世界モノ創作は、自己満足の権化。

 自分が好きな世界に陶酔した作者の『 教義 』に賛同した読者が『 信者 』とな

 り、『 教祖 』を祀り上げているのが、現在の状況・状態と言えるでしょう。


■ 他と同じようなモノを、あえて創作しないで下さい。


 ライトノベルは元々、自由な発想から生まれた創作カテゴリです。

 従って、『 何でもアリ 』の精神は本来、歓迎されるところなのですが、あまりに

 若年層へ創作行為が、異常な速さで浸透してしまった為、『 勉強しない 』精神が

 生まれてしまいました。


 学校なら、「 勉強しなさい! 」と叱咤する大人たちが存在するし、教えてくれる

 先生・講師がいます。

 しかし、あまりに若年ばかりの趣味の世界では、そういった状況は当然にして無

 く、簡単で単純な創作方法を『 真似する 』しか、方法は無かったワケです。

 で、それら創作物に同意した若年読者がエールを送り、『 天狗 』になった作者た

 ちが、こぞって同じような制作物を増産した過程・背景があります。


 現在、創作物の芸術性より、支持される状況を『 自身の創作力 』とカン違いして

 いらっしゃる作者の方々が多過ぎると、私は危惧致します。

 そんな作者たちが、好き勝手に綴った創作物を、尊読したり模倣するのは、ヤメ

 た方が無難でしょう。 学ぶ事など皆無ですし、『 余計なモノ 』を学ぶ結果となる

 だけです。


■ 経験が無い事の記述は、慎重に。

  

 車の運転免許が無い。 運転経験が少ないか、未熟。

 銃や、弾丸の構造が分からない。 取り扱いやグリップ感・構えた感覚が無い。

 調理における、食材の知識・調味料の種類を知らない。

 草木の造作・名前が分からない。 etc…


 このような、現実に存在する事項・固有名詞などは、情景描写・状況描写に多く

 含まれます。 論中でも記述させて頂いた通り、この2つの描写が圧倒的に少ない

 が為に、『 気付く 』のが遅くなってしまうのが常ですが、知らない事を調べない

 で創作すると、当然ながら物語の展開が鈍重になります。

 熟知している者が読めば、一目瞭然。

 思わず指摘したくなるような、稚拙な創作物と相成ってしまう訳です。


 状況描写は、戦闘シーンなどにも多用されます。

 イマイチ、戦闘シーンの描写に迫力が無かったり、信憑性が軽く感じられるの

 は、描写に関係する経験が、創作者に無いからです。


 では、どうすれば良いか・・・?


 簡単です。

 説明的な、第3者から見た『 カッコイイ 』状況描写では無く、自身の『 目 』で

 見えるであろう『 現実 』の状況を書きましょう。

 これについては、次章にて、ロープレさせて頂きますね。


■ ストーリーに関係の無い設定は無用です。


 「 そんなん、決まってんじゃん! 」

 皆さん、そう思われますよね?

 でも、現実は、いつの間にかそうなってるんですよ・・・

 例えば、『 オッド・アイ 』。

 皆さん、スキですよねぇ~・・? どこがイイのか、良く分かりませんが、悲劇

 的な部分を、他人事的に無責任にカッコイイと思っておられるのでしょか・・?

 まあ、嗜好の世界でありますから、自由ですケド・・・

 ただ、この設定、果たして必要ですか?

 最初のキャラ登場時点で文章的に説明はされますが、その後、全く描写されてい

 ないパターンの創作物を、何点か拝見させて頂いた事があります。

 作者自身、忘れているんじゃないの・・?


 『 不良 』。

 この設定も、大変良く見かけます。

 物語冒頭に『 それらしい 』描写・言動がありますが、その後、『 フツー 』に

 なって行きます。 それどころか、相手をいたわる言動や、聖人宜しく、友人を

 お説教をしたりします。

 ・・ドコが不良なんじゃ、ボケェッ! ワルは、自分を馬鹿と思っていないから

 始末が悪いんじゃ、コラ! 不良は、ゴミだ! カスなんじゃ! 思慮のカケラ

 も無く、自分のやりたい放題の事しかしねえんだよっ! 更生出来る野郎は、不

 良じゃねえ! ただの『 横着者 』( 発音:おうちゃくモン )ってんだよっ!


 ・・すみません。 別名、ヤクザ養成機関とさえ言われた学校の出身なものですか

 ら。

 相手の後頭部を右手で押さえ、教室の壁に額をガンガン、ブチ当ててケンカして

 いる姿、想像出来ますか? しかも、授業中ですよ・・・?

 昼休みに、学校近くのパチンコ店へ打ちに行ってタバコを貰って来たり、バイク

 で、教頭をひき逃げしたり、「 今日は、出入りだ 」とか言って、チェーンや木刀

 を手に、他校へ集団で乱入したり・・・

 そんな現状を毎日のように目撃していた私としては、不良の描写が、あまりに甘

 く、青臭く感じてしまうのです。

 まあ、感じ方はヒトそれぞれ。 いわゆる、ゼネレーション・ギャップもあります

 でしょうから、仕方ありませんが・・ 見た事が無い不良を、都合勝手に設定する

 のは、ヤメた方が良いと思います。


 もう1つ、イキましょうか。 『 冒頭にしか出ない、キャラ 』。

 物語が始まると、場面転換で出番が無くなり、遂に、ラストシーンにも登場しな

 いキャラクター。 そんなモノの設定は、要りません。 時系列を変えて、回想する

 カタチにするなど、方法なんて、いくらでもあるじゃないですか。


 何だか、以前勤務していた専門学校の講師状態になって来ました・・・

 前章に続き、キリが無いので、エンド。



次章、経験の無い若年層の方たち向けに、余計なレクチャー・・・ 状況描写の

書き方を、論じさせて頂きます。

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