また美しい描写の連続ですね!
おそらく蜜柑桜さんの頭の中には景色がはっきり見えていて、それを文字にしているのかなと思いました。
指摘としては、主人公の立ち位置がわかりづらいかな、と思いました。
冒頭、目に見える風景はとても美しく描かれているのですが、作者がどこにいるのかが明示されていないので、空間関係を把握するのが難しいように思いました。
ここが解消されると、読み手はさらに蜜柑桜さんの描写する美しい世界に入り込みやすいのではないでしょうか。
(たとえばですが冒頭、「見下ろすと」だけでなく、「丘の上から見下ろすと」とすると、あっ丘の上にいるんだな、とわかるかなと。)
作者からの返信
近況ノートの方にもコメントありがとうございます。
ご指摘、自分じゃ至らないところが多くてだめになります。冬を出さない、というより季節をダイレクトに示す言葉を使いたくなかったと言った方がいいかもしれません。冬が過ぎて、春がきた、これを表現するには。
この回でご指摘いただいたのも同じですね。上から俯瞰している様子を、「坂の上」と言わないでどうやって表現するか。
などなど……その点で読者様のご指摘はあるだろうなぁと思いましたが、でもやっばり、制約を作りすぎるのもだめですかね。
ありがとうございます!
>葉太は教室の一番後ろの窓際の机に座り、白い表紙の古典の教科書で赤縁の数学の問題集を押さえ、ひたすらシャープペンを動かしている桜子を見た。
これは一読しただけでは、主語がわかりにくいかな。
葉太先生は『教室の一番後ろの窓際の机』に座り、『白い表紙の古典の教科書で赤縁の数学の問題集を押さえ、ひたすらシャープペンを動かしている桜子』を見た
というように読めます。
実際は、葉太先生は『教室の一番後ろの窓際の机に座り、白い表紙の古典の教科書で赤縁の数学の問題集を押さえ、ひたすらシャープペンを動かしている桜子』を見たんですよね?
あと、座るのは机ではなく、椅子だと思います。
『教室の一番後ろの窓際の席で』とか、如何でしょうか?
私は『文章なんて、わかりやすけりゃ良いじゃない!』というシンプルイズベストな人ですが、蜜柑桜様はそうではなさそうですね。
『冬』『坂』というような言葉を避けて表現をしようと試みられていますし。
『幼稚』で『稚拙』な表現しか使えない小説家にはなりたくない、という感じ?
趣向を凝らそうとすれば表現の難易度が上がるし、読者にはわかりづらいところも出てくるかもしれません。
けれども、試行錯誤を繰り返すうちに、他の作家さんよりも一段も二段も上の表現能力を身につけられるのではないかと存じます。
ピーター・ドラッカー氏の言葉に、
『優れた者ほど多くの間違いを犯す』
があります。優れているがゆえに、多くのことに取り組み、結果間違いが増えるということです。
優れていない人間は、同じ間違いを繰り返しているに過ぎません。
蜜柑桜様は自分が優れていると信じて、多くの表現を試してみて下さい🍊
作者からの返信
どう直そうかと思い、お返事が遅くなりました。
丁寧なご意見をありがとうございます。
いただきました案を参考に、前後も改稿してみました。
「『幼稚』で『稚拙』な表現」と「分かり易い簡潔さ」を履き違えてはいけないと思っております。
汎用される表現=稚拙、ではありませんから。
この時は「どこまで試せるだろう」という自分なりの目標があり、未消化・未熟なところはやはり、読者様に解りにくくなってしまいました。
私は自分の文にさほどの自信はありません。ですから尚更、精進したいと思います。