第2話「燃やせその心を!」

3日前、俺は寿司丸に来店していた。千葉氏に打ち合わせがあるとアポを取ったのだ。

「...という感じで撮影をしたいと思います」

企画書を片手に千葉氏は頷く。

「分かりました...それではキャッチコピーとか考えた方がいいですかね」

「それはこちらで考えます」

そこへ、鉄男が会話に乱入してきた。

「千葉さん!いいキャッチコピーがありますよ!」

「千葉さんこちらは...」

「おう、俺の一番弟子よ。こいつがまぁ可愛くてな...こないだのんか」

「炎の鉄人です!」

「まだ、話してんだろうが!」

「じゃ、ファイャー・ビッグボム?」

俺は質問を促すが、なんだこのゴミみたいなセンス...ドキュメンタリーにおいて演者とのコミユニケーションは必要だ。例えネーミングセンスがゴミのようでも。

「他には...」

「令和最後の業火!」

「なんで、そんなに燃やしたいんですか!!」

「うちの店が燃えてねぇと言うのか!燃えるほど寿司愛してんだよ!」

千葉さんが烈火のごとく怒り狂う。怒りの沸点がわからん。これはまずい........

「すみません!そういう事ではなくて...」

「てやんでぇい!」

と叫び話を聞かない千葉氏。鉄男に助けを求めるが目を逸らされ千葉市と共に俺を罵倒。鉄男も叫び出す。

「べらんめい!」

てやんでぇいとべらんめいが店に反響する。ナンテコッタイ俺はまさにbad day


ラップができてしまった........


俺はその後死ぬほど謝りキャッチコピーは決まった。キャッチコピーは千葉市と炎のゴブレット...


撮影は明日から...上手くいく気がしない...



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

寿司丸鉄ちゃん! ラッキーストライク @dorian56

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ