キャラ造形時のネタ話その壱

 はい、そういうわけで、かたい話はここまでにして。

 登場キャラクターのあれこれについて触れていきましょう。

 あれこれってのはあれです、キャラクター造形時のお話や、その変わりようなどをぐだぐだ語っていこうかなと。



▼クオン(御剣久遠みつるぎくどう

 はい、まずトップバッターはもちろん主人公のクオン。


 キャラ造形時、最初の頭にあったのは『最強系主人公』でした。

 他のキャラにまず負けないような強い特殊能力を持ち、簡単にくじけたりうじうじしたりしない、強いキャラだったわけです。


 それが考えていくうち、どんどんと弱体化設定を盛りに盛り込まれ、出来上がったのは病気で余命少ない、特殊能力にも制限がある、自信だけが突出したお子様になったというわけです。

 うぅん、自分で言うのもなんですが、万人受けはしなさそうなキャラですよね。

 いやその、ペナルティある状態で戦うキャラって好きなもので……。


 でも、最初から最後まで変わってない部分があります。

 ヒロインのためになら命を賭けられる。これだけは変わってません。


▼ソラ(櫃木空ひつぎそら

 続いてはヒロインのソラ。


 ヒロイン、ヒロインなんですよ。

 人に見せたら『ひろいんちからがたりない』とか言われちゃったけどヒロインなんですよ!

 あまりにヒロイン力がないんでお風呂場のシーン追加したり、彼方花の話追加したり、愛称名づけ合ったり、二人だけの遊び場作ったり、いろいろ試行錯誤したわけなんですよ!


 キャラ造形時のコンセプトは『人間のふりをしたロボット』でした。

 心のない、感情のない少女ということで、それをどう表現したらいいのか悩んだキャラでもあります。

 考えつきはしても、それをうまく描写できるかは別問題……!


 普段の態度や様子は『普通ならこうする』って人から教え込まれて、それを実践しているにすぎないんです。

 だから、察しのいい人間なら長時間話していると違和感を感じ始めて、やがては気味悪がって離れていく。

 こんなヒロイン果たして愛着もたれるだろうかとずっと頭を悩ませていました。

 でもね、描きたかったの。このヒロインがよかったの。仕方がないね。


▼ガラン(咒童じゅどう

 はい、三人目のメインキャラ、ガランです。

 知人連中からは『こいつこそ真のヒロイン』とか言われてました。なんでさ。


 登場時は記憶喪失で、主人公と一つ屋根の下に住むことになり。

 一緒に学校に通い、手をつないで帰ったり。

 敵に操られ、主人公の説得で戻ってきて。

 最後は主人公と合体(意味深じゃない)する。

 いやたしかにね、要点だけまとめればヒロインみたいなポジションに思えるかもだけれど!

 ここはソラのヒロイン力が足りない事もあってそう言われたのでしょう、むーん。


 ガランはクオンとは正反対の明るく熱いキャラとして造形しました。

 コンセプトは、コメディリリーフ、いわゆるギャグキャラというか、癒し枠。

 周りがサツバツ!しているのでね。

 あとは、クオンとソラのみぞを埋める存在として、不可欠なキャラとしたかったのです。


▼御館様(鋳鎚宗一郎いづちそういちろう

 鬼畜眼鏡。

 設定上は20代後半の青年なんですが、初期設定では50才超えのおじいさんでした。御館様って呼び名はその時の名残ですね。

 知的な策略家、に思わせて実はいきあたりばったりな男。鉄面皮は伊達じゃないぜ。


 やってる事も全体を通してみれば屋敷で偉そうにしてたり、夜中に出歩くなって言っておきながら自分は逢引してたり、説明回で説明おじさん役やったりしたぐらいですね。

 いやほんとはもっとやってるんですよ、ほんとにほんと。


 キャラ付けをするためだけに、クオンを毎度毎度馬鹿者呼ばわりすることになった。

 キャラ付けのためだからね、仕方がないね。


蛇乃目影子じゃのめえいこ

 あくにん。

 村の中でこそこそ面倒事を引き起こしていた女。

 いつでもどこでも全力を出さず、一番間近でほくそえんで状況を楽しんでいるようなやつ。


 単なる愉快犯ではなく、蛇乃目なりの目的があり、それを果たすための行動でした。人鬼を生み出そうとしたのも、目的の為の手段。

 御館様がこいつを処分しないのは、利用価値の高さと、あと単純にこいつを倒せるほどの戦力が村にいないから。

 触らぬ神に祟りなし。ただ、人鬼ならば、あるいは。


 知人連中からは蛇ゴリラ呼ばわりでした。草薙少佐かよ。

 ほんとはね、京都弁で喋る予定だったんですが作者の実力不足により断念、エセ関西弁となったわけです。

 まぁ胡散臭さは減ったけどパワフルさは増したのでよしということで。


千鎖明華ちぐさりあすか

 ツンギレ女子。

 ツンツンした態度から一転、急にしおらしくなって和解したと思ったら死んでしまったヒロイン候補。


 死ぬことは決定していたから、いかにして出番を多くして印象付け、そこからどう殺すかを悩んだキャラでした。

 当初の予定ではガランが明華を殺したのでは、とクオンが疑い仲違いを起こす展開だったのですが、『明華食ったんなら泥繰は《制御》つかえるじゃん』と思い至り、ご存知の通りの展開になりました。


 名前決まるまでアスカ(仮)って呼んでたらそのまま名前に採用してしまった系。

 ていうか、初登場でツンツンつっかかってきて、赤い槍に顔面貫かれたあげくモグモグ食べられるとかマジでアスカじゃん。

 ……っていうのを投稿版出してから気づいたね。ほんとだよ!



ちょっと長くなってしまったので、その2に分けますね。

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