遭ってみるまで、分からない。

 コロナに豪雨。被害者になるまで、誰も自分の身に起きるとは思わない。そして、被害に遭うまで、「まさか自分が」という思いを捨てきれない。主人公たちもそんな楽観的な思考で、廃墟と化したホテルに来ていた。目的はもちろん、肝試し。コロナも豪雨も、被害者は運が悪かった。しかし自分たちは運がいい。そう思って、自ら危険とされるホテルに入った。
 このホテルには、幽霊が出るらしい。オーナーの幽霊だ。このホテルの一番目のオーナーは、経営難を苦にして首つり自殺していた。そして二番目も、三番目も、自殺していた。怖がる少女。そんな彼女を笑う少女。幽霊を挑発するような発言をする青年たち。

 果たして、主人公たちが廃墟で出会ったモノとは?
 運を信じた者たちの、末路とは?
 最後にはどんでん返しが待ている。

 あなたは、自分の運をどこまで信じられますか?

 是非、御一読下さい。

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