気のいい男たちの織りなす、アメリカ南部の旅情

スペイン的要素の他、多様な文化をまぜこぜにしたアメリカ南部の特有の空気のなかで展開される、男たちのロード・ノヴェル。いろいろな料理が登場しますが、小洒落たメニューじゃない、豪快な大衆食はまさにバックパッカーの醍醐味です(バックパッカーの経験があるわけではないのですが……)。
この現地の民衆的な食べ物と、気のいい男たちが気の向くまま進める物語進行の絡みがとてもマッチしていて、変に病的にならないところがとても好きです(酒はは出てきますがクスリは出ません)。異国の強烈な旅情を感じさせてくれる、素敵な作品です。