第12話 駆け落ち
ひとつは
どこの馬の骨とも分からぬ男に、手塩にかけて育てた娘を嫁に出せるものかと、
「お父様! なぜ話を聞いて下さらないのですか!」
「聞いたところで何も変わらん。ひと月後、お前は
「嫌です! 私は
「分家の、ましてや養子の男など
「私は嫌です!」
珍しく声を荒げた
「
当主からそう指示されれば、一介の使用人である
***
「お嬢様。
その
「お嬢様。お返事をお持ちしました」
「ありがとう、
「本当に、ありがとう」
「お嬢様?」
「この家で貴女だけが味方だった。それがどれほど嬉しかったか、貴女にちゃんと伝えたくて。……だから、ありがとう。
その夜、
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