トークディア様が語る、魔導四家の歴史。
大変興味深いです。
少し気になるのは、帝国を裏切ったコウモリの始祖『エリファス・グリムリープ』やコウモリ一族は、王国を勝利に導いた魔導師であるにも関わらず、
二百年経っても王国の中で、差別的な見方をされている、という点です。
王国のみんなの命を救ったスーパーヒーローなのに、
英雄になれたわけではないんですね。
それは、一度誰かを裏切った人間は、もう一度裏切る可能性だってあるんだから、
「みんな!警戒しなきゃいけないよ~」
…という、王国の人々の思想(?)や、お国柄(?)が関係しているのでしょうか。
いちばん気になるのは、イズリーはちゃんと
トークディア様のこの説明で、『籠城』の意味とかを理解できたのかな?
という(笑)部分です。
一回の説明で把握出来たんなら、彼女は「本気でアホの子」ではなく、
結構頭いいのかも知れませんね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
このコウモリに対する王国民の思想ですが、実は現代社会の差別問題から着想しています。
未だに様々な差別が蔓延る世界ですが、中には数百年の間続いたり、未だに根強く残ってしまっている差別もあります。
その中の一つのメタ表現として「裏切り者扱いという差別」を描きました。
宮仕えの裏切りはご法度という世界観は、少し特殊なのかもしれませんが、例えば数十年に一回は戦争を仕掛けてくる迷惑な国が自国の隣にあったら、その国を裏切ってこちらに付いた人を『民衆』は信用するだろうか?
政治的に対立関係にある立場の人たち。
作中では魔導四家ですが、その立場の人たちはどんなアクションを取るだろうか?
という想像を基に、
恐らく、裏切り者扱いして村八分にして、政治力を持つことを防いだり、力を削ぐのではないだろうか?
と考えました。
そして、読者の方が最も共感を寄せるであろう主人公を被差別側に置くことで、頭ごなしにならないように配慮しながら、差別の恐ろしさや理不尽さを描きたかった。
というのが、このお話をこのタイミングで持ってきた真相だったりします。
とても深く読み込んでいただき感謝しております!
とても嬉しいです!
ちなみに、イズリーはきっと籠城の意味はわかっていないでしょうね笑゙
恐らく、ニュアンスでピンチだと理解し、同じくニュアンスで逆転したことを理解したのでしょう。
力を持つ嘗ての敵方勢力、今は自国の有力者。
ある程度その力を削ぎたいのはわかりますが、
帝国側ならまだしも、助けられた側が裏切り者だの逆賊だのと蔑視してるのはどうにも。
影響力排除のため陰口などは見逃しても(寧ろやらせても)、
堂々公言する奴らは処罰せざるを得ないと思うんですが。
こういうのは王家が音頭を取ってでもやらなきゃならない。
やらなきゃ将来的にどうなるかは自明かと。
寝返ったり協力しても冷遇する国に誰が従うものか。
なのでこの双子に偏った見方の情報を与えた存在は(メイドさん?)は
公の場で処断する必要があると思います。街の酒場でおっさん同士が愚痴るのと違います。
ちゃんとコウモリさん家に筋を通さないと。
それをしない、言わない、主人公側にも気を遣えないなら、
この爺様も結局は阿呆でありクズの側だな、と。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
そうですね!
この差別思想ですが、現実の世界に実際ある差別なんかをもとにしてます。
あえてここでは名言しませんが、日本にもその人のルーツを背景にした差別があったりします。
「人間は差別をする生き物である」
でも、それってやっぱり正しくないし、アホなことだよね?
というのが、ここで語りたかったことだったりします。