逆転現象
あゆすけ
花子は、いつでも周りの人が羨ましかった。
江戸時代、第五将軍徳川綱吉が政権を握った。
優しすぎるが故の将軍は、生類憐みの令を発令した。
そのおかげで街には野犬が増えて山のふもとにある花子の家の近くではいつも野犬が腹を空かせてうろちょろしていた。
そんな危ない野犬を殺したりしたら、死刑になるという「生類憐みの令」。
花子は納得いかなかった。
花子の家は農家を営んでおり、払えないほどの年貢を納めさせられいつもお腹がすいていた。
でも、花子の親はお腹を空かせた野犬に餌をやるのだ。
自分の娘が腹を空かせているといっているのに、水増しした雑炊を差し出して、
うろついているのら犬を大事にするのである。
父大二郎と母豊子は非常に仲が良くていつも幸せそうにしていたし、弟の小太郎も非常に優しい子で幸せな家族像には見えたかもしれない。
しかし、花子は納得いかなかった。
それは、家がとても貧乏で花子は幸せと思えなかったからだ。
逆転現象 あゆすけ @ayunyan
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