善知鳥の日記。
Nょろニョロ
第1話 「お前、人生諦めたな。」
父親にそう言われたのはいつだっただろうか。
流れに身を任せて、てきとうに生きてきた私に、今でもずぅっと心に突き刺さる言葉だ。
30代、これが今できる自分の頑張り所の最後のきっかけで。
クッソな自分も受け入れて、それでもまだ成長できると妄信して、そこからもがいて。
本気で付き合いたい人がいて、ちょっと付き合いたい人がいて、と思っていたけど中々そうはいかない。ちょっとなんてない。仕事だったらいいだろう。お互いの利害関係が決まっているから。でも今、自身の環境の中でちょっと、なんてなくなってしまう。テレビでちょっと見たい芸人とか、twitterはフォローしてるけどリツイートはしない人とか、面倒くさくなった。そういう人に何度も救われてるくせにその人になんのアクションもしない。
そんなんでいいんかな?
世間がなければ私はいないし、いる。
人間は一人じゃ生きていけないんだよ、ってようやく頭に入ってきた。そらそうだよ。いままでどんだけ他者からの優しさを受けてきたんだよ。
♡だけ送る、気安さもある。それでいいんだよ、と言ってくれるから。
しかし、ほんっとーに、ちっさいお返しを、2020年になったらしようと自然に思えたのは、きっと初めて意識が生まれた瞬間だった。
遅くてもいいや。知らずに死ぬよりいいや。
善知鳥の日記。 Nょろニョロ @kamomenotamame
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